「明日SHRの前に上の空き教室こい」
送られてきたのはそんな簡潔な文だった。
呼び出された理由なんて分からないどころか
心当たりすら一つもない。
こんな改まって呼び出されるなんてこと
今までなかったから正直結構怖い。
部屋に入ってから思うがまま
ベットに飛び込んだ。
何もしたくない、動きたくない、全てがめんどくさい。
そんな気だるさが俺を襲った。
もういっそこのまま…、
なんて思考はすぐに消えた。
やっぱり性に合わない考え方はするもんじゃない。
有耶無耶と考えてる時間も無駄に感じて
感情を消すように眠りについた。
長い廊下の末にある小さな教室。
長く使われてないからか立て付け悪く、
上に力を入れないと扉が開かなくなっている。
力いっぱいに扉をひっぱると
ぎぎっ、という鈍い音をたてながら扉を開いた。
窓際に目を向けると
風に髪を揺らしながら机に座るいるまが見えた。
机から降りたいるまがゆっくりと近づいてくる。
何かいつもとは違う様子に少し恐怖を覚えた。
いや、恐怖というより気味が悪いと
言った方が正しいかもしれない。
逃げ出したい欲を抱えながら
そっと目を合わせる。
その瞬間、あれだけ無表情だった
いるまが黒い笑みを浮かべだした。
間を置いても出てきたのは間抜けな一言だった。
脳が理解するのを拒んでいるように
いるまの言ったことが何一つ頭に入ってこない。
やっと正常に戻ってきた頭を回す。
でてきた答えはもちろん「有り得ない」1択だった。
少なくとも俺はこいつがどんなやつか知ってる。
そんな善悪の区別も付かない馬鹿じゃない。
それに仮にも友達に嫌がらせするような奴じゃない。
呆れたように乾いた笑みを浮かべている。
俺の知ってるいるまじゃない。
いるまの革を被った別人だと
疑いたくなるほどこいつの様子はおかしい。
反射的に後ろを振り向く。
振り向いた瞬間後悔した、
俺の予想が確信に変わってしまったから。
こんなに嫌でも一直線に
俺の耳に届く声は一人しかいない。
見なくても誰だか分かっていた、
現実を受け入れたくないだけだ。
苦しくて苦しくて今にでも目を背けたい、
そんな願いも虚しく彼女は走ってきた。
これほど屈辱的なことがあるか、
目の前で腕を組んで微笑む二人の姿が
あの日と重なって視界が揺らぐ。
気持ち悪い、妬ましい、
そんな言葉しか思い浮かばない。
頭がパンクしそうでふらふらする。
そのまま俺は意識を手離した。
最後に見たのはいるまとあなたの下の名前の
端からみたらただの微笑ましい後ろ姿だった。
ほんともうきゅんきゅんです!!!
まじでもう初恋ってのでほんと初心な恋愛好きなんです!
るまさ推しはもちろん他担でもめっちゃ楽しめる小説です!!
私がこういう純恋愛かけないからほんとに尊敬
まーじでみんなみてください











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!