第4話

【不自然なその笑顔】 暁山瑞希の記憶
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2026/06/19 09:27 更新
一歌ちゃん、みのりちゃん、草薙さん、えむちゃんの4人グループが、昨日魔法少女として戦ったらしい。
草薙さんによると、規則を見る限り戦わなかったら死んでしまうのだとか。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
ねえ咲希ちゃん、ボクたちどうする?
戦ってみる?
ボクはいつも仲良くしていた咲希ちゃんに話しかけた。
咲希ちゃんはいつも通りの笑顔で応じる。
天馬 咲希
天馬 咲希
でも、魔法少女って楽しそうだよね〜!
アタシ、昔から憧れてたもん!
暁山 瑞希
暁山 瑞希
楽観視しすぎだよ咲希ちゃんw
人が死ぬゲームに参加しているにも関わらず、咲希ちゃんとボクだけが違う世界にいるように談笑する。
底抜けに明るい咲希ちゃんは、同じグループにいた杏の死から立ち直るのも早かった。
朝比奈 まふゆ
朝比奈 まふゆ
天馬さん、瑞希
談笑していると、朝比奈まふゆが話に割って入ってきた。
まふゆはクラスの学級委員で優等生。
文武両道な美人さんだった。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
なーに、まふゆ
朝比奈 まふゆ
朝比奈 まふゆ
二人で戦うなら、小豆沢さんも入れてあげて欲しいんだ
まふゆはそう言って眉尻を下げた。
きっと、親友を失ったこはねちゃんを気にかけたのだろう。
でも、何でボクたちに?
そう言いたい気持ちを呑み込み、ボクは笑った。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
ボクはもちろんいいよ!
咲希ちゃんは?
天馬 咲希
天馬 咲希
アタシも!
人数多いに越したことないし!
咲希も快く受け入れた。
了承したボクたちに対して、まふゆは頭を下げた。
朝比奈 まふゆ
朝比奈 まふゆ
ありがとう、瑞希、天馬さん
暁山 瑞希
暁山 瑞希
気にすることないよ!
まふゆに微笑み返すように、ボクは笑顔を作る。
…本当は、仲良い人で固めたかったんだけどな。
こはねちゃんを入れる義理なんてないのに。
天馬 咲希
天馬 咲希
みずきちゃん、こはねちゃん!
行こー!
相変わらずのハイテンションで、咲希ちゃんはボクとこはねちゃんを誘う。
ボクはこはねちゃんを促してから、咲希ちゃんの手を取った。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
うん!
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
えっと…ごめんね
魔女の見つけ方、私も知らなくて
開口一番、こはねちゃんがそう頭を下げた。
気にすることないのに。実際ボクも知らないし。
天馬 咲希
天馬 咲希
気にすることないよ!
一緒に見つけてこう?
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
うん…!
こはねちゃんは不自然に微笑みながら頷く。
その不自然さに気がついたのは、どうやらボクだけのようだった。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
おっ、早速魔女はっけ〜ん
魔女の結界に侵入。
こはねちゃんはずっと咲希ちゃんの腕を掴んでいた。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
変身〜!
暁山 瑞希
暁山 瑞希
ほら、咲希ちゃんとこはねちゃんも!
ソウルジェムを掲げて変身して、ボクは咲希ちゃんたちを促す。
先にソウルジェムを取り出したのは、こはねちゃんだった。
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
うん…
その声は暗く、澱んでいた。
無理もないだろう。
多分彼女には、杏の時のトラウマがあるだろうし。
天馬 咲希
天馬 咲希
さて、記念すべき初戦だね!
咲希ちゃんは光を纏った杖を振りながら、笑った。
気楽に構える咲希ちゃんを、こはねちゃんが制止する。
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
…命を賭けてるから
こはねちゃんの声は、震えていた。
呑気な咲希ちゃんに怒っているようにも、自分にそう言い聞かせているようにも見えた。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
はあっ!
魔女に攻撃を仕掛ける。
前みたいな一撃必殺!みたいなやつじゃないと良いんだけどな…
暁山 瑞希
暁山 瑞希
咲希ちゃん!
ボクは飛び上がった咲希ちゃんを呼びかけた。
咲希ちゃんはウィンクして、魔女に向かっていく。
天馬 咲希
天馬 咲希
よしっ!
天馬 咲希
天馬 咲希
こはねちゃん!
今のところ死ぬ心配は無さそうだ。
咲希ちゃんがこはねちゃんを呼ぶと、こはねちゃんは足を速めた。
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
あ、うん…!
こはねちゃんはマイクを構えた。
音による衝撃波で攻撃するタイプの、あれだ。
暁山 瑞希
暁山 瑞希
…こはねちゃん?
こはねちゃんの声は、掠れていて聞こえなかった。
もちろん、衝撃波も出なかった。
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
…っ…
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
ごめんなさい…っ…
泣きじゃくった彼女の声だけが、マイクを通して伝わっていた。

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