俺は大あくびしながら校内を歩いていた。
昼飯も食ったし、なんかSNSのネタがないか1人で徘徊していた。
その時だった。
プール横を通過しようとした時、プールサイドに数人の女生徒たちがいるのが見えた。
パッと見、クラスが同じのあなたの名字さんVS上級生的な雰囲気だった。
カシャ。
とりあえず俺は遠目だが現場を写真におさめた。
双子に報告だけしておこうかねー。
たぶんアイツらが原因だろうし。
その場を離れようとしたその時…。
バシャァァァア!!!!
再度振り返るとプールに何かが落下した音とともにあなたの名字さんの姿が消えていることに気がついた。
俺はプールに向かって走りながら、侑に電話した。
あなたの名字さんは確か双子から聞いた話では心臓が悪い。
まだ肌寒いこの時期にあんな汚いプールに落とされたらどうなるか…
侑がすぐ電話に出てくれたからよかった。
俺は猛ダッシュしてプールサイドまで来た。
ブレザーを脱いで汚いプールに躊躇無く入り、あなたの名字さんの腕を掴んで引き寄せ、なんとか抱き上げプールから引き揚げた。
意識はある。
俺はあなたの名字さんを自分のブレザーで包んで、抱き上げて急いで保健室に向かった。
プールから離れてなるべく揺らさないようにあなたの名字さんの顔色を見ながら急いだ。
前方から双子が血相を変えて走ってきた。
俺は侑にあなたの名字さんを預けた。
そして双子の後ろ姿を見送った。
マジでたまたま通りかかってよかった。
あとは双子に任せとけば大丈夫だ。
俺はずぶ濡れになった制服からジャージに着替えるために部室に向かった。
俺の変な胸騒ぎは的中した。
ツムの携帯に角名から電話がきた。
そして突然ツムが青ざめた表情になった。
あなたの下の名前がプールに突き落とされた…?
なんてことしてくれとんのや!!
怒りを通り越してよくわからん感情に脳内が支配された。
俺らは一目散に走り出した。
頼む!!無事でいてくれ!!
プールのある方角に走るとずぶ濡れの角名の姿が見えた。
あなたの下の名前に自分のブレザーをかけて抱えてくれていた。
角名からあなたの下の名前をツムが抱えて俺らは保健室に急いだ。
身体を震わせながらあなたの下の名前はそう言った。
あなたの下の名前は少し口角を上げて意識を手放した。
俺たちは保健室に着き、勢いよく保健室の引き戸を開けた。
先生はあなたの下の名前の病気のことは知っている。
万が一、発作が起きた時に飲む薬も保健室に置いてもらってるくらいだ。
先生はあなたの下の名前の頬をぺちぺちと優しく叩いた。
が、反応がない。
先生は職員室に内線をかけて救急車の手配をしてくれた。
その間、俺らはあなたの下の名前の名前を呼び続けた。
ツムはあなたの下の名前を抱きしめ、俺はあなたの下の名前の手を握った。
冷たい…。
なんでこんなことに…俺らのせいで…。
約10分後に救急車が到着した。
ストレッチャーにあなたの下の名前は乗せられて運ばれた。
俺らも同乗したかったが、先生に制止され教室に戻れと言われ、先生が付き添いで病院に向かった。
だか、とっさに搬送先の病院は聞いた。
救急車を見送り、俺とツムはその場からすぐ走り出した。
あなたの下の名前が搬送される病院に向うために…。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。