第12話

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2024/05/02 21:29
リムルSide
カリュブディスとの戦いが終わると、ミリムは仕事と言ってどこかに飛んでいって、ルミナスはさっさと自身の国に帰った。
そして、あなたの顔色が悪い。
俺から見ても、ルーン達から見てもだ。
それに…
(なまえ)
あなた
リムル、少し人間との交流…まぁ警備とか見直さないか?
リムル
リムル
どうしたんだいきなり?
最近、あなたが人間との交流を見直さないかとよく言ってくる。
別に問題もないし、何かあっても警備隊がなんとかしてるし…何でだ?
(なまえ)
あなた
はぁ…言いたくないが…。
先に言っとくが、近い未来必ず後悔するぞ。
シズ
シズ
何かあったの?
俺達が話していると、シズさんが俺の庵に来た。
(なまえ)
あなた
少し、リムルと話してただけだよ。
シズはどうしたの?
シズ
シズ
実は、私には召喚に失敗して不完全な状態でこっちに来た生徒が居るんだけど、その子達を救うにはどうすればいいのかなって…。
(なまえ)
あなた
あぁ、そういうことか。
なら、上位精霊を宿すといいよ。
シズ
シズ
上位精霊?
リムル
リムル
上位精霊?
(なまえ)
あなた
あぁ、ナーイアス。
ナーイアス
ナーイアス
はい、お呼びですか?
(なまえ)
あなた
ナーイアスも上位精霊の1人、水属性だ。
他にも…イフリートは炎、シルフィードなら風。
属性があるからね。
その者にあった精霊をつけると良いと思うよ。
ナーイアス
ナーイアス
ですが、精霊は気まぐれですよ?
シズ
シズ
え?
ナーイアスさんはそんな感じしないけど…。
ナーイアス
ナーイアス
私は元々、水属性の妖精族ピクシーだったんですよ。
でも、深海竜様の加護によって進化して上位精霊になったので、深海竜様に逆らうなんて考えたことがありません。
シズ
シズ
特例ってことか…。
へぇー…勉強になるなー。
リムル
リムル
近い未来後悔するってどういう事だ?
(なまえ)
あなた
シズには見せただろ?
僕の水鏡。
シズ
シズ
あぁ、あれ?
あれと何関係があるの?
(なまえ)
あなた
あれは過去だけではなく未来も見える。
シズ
シズ
過去だけじゃなくて、未来も?
いや、それは無いだろ…。
(なまえ)
あなた
信じるかはリムルしだい。
まぁ、1つ助言として…考えを変えろ。
今言えるのはそれだけ。
リムル
リムル
人間との交流はだめなのか?
(なまえ)
あなた
いずれわかる。
信じてもできます信じなくてもリムルの勝手だ。
暫く、僕は留守にすることが多いと思うけどかまわないでくれ。
リムル
リムル

わかった。
俺はこの時ちゃんとあなたの話を聞くべきだと後に後悔する事になると…この時は知らない。
リムルSide終わり
(なまえ)
あなた
チッ…未来を変えるのは僕でも難しいか…。
なら分岐点を…。
リムルに助言したあと、僕は自身の庵で過ごしていた。
僕の庵には池があり、いつでも水鏡を使うことが可能だ。
_衣沙@イズナ_
衣沙イズナ
あなた様、大丈夫でありんすか?
顔色が悪いでありんすよ?
(なまえ)
あなた
難しい問題があってな…。
庵にお茶と茶菓子を持ってきた衣沙イズナに僕は池の上で答える。
_衣沙@イズナ_
衣沙イズナ
詰め過ぎはだめでありんすよ?
でも、不思議でありんすね。
(なまえ)
あなた
不思議?
_衣沙@イズナ_
衣沙イズナ
妾は貴方様が居なければ死んでいた。
貴方様が居なければ、世界がこれほど安泰なはずがない。
そう思えば、あなた様の存在がどれほど凄いのかがよくわかるでありんす。
(なまえ)
あなた
僕は凄くない。
本来の半分しか力を出せないからな。
_衣沙@イズナ_
衣沙イズナ
ですが、妾はあなた様に出会ったから生きているでありんす。
もし、出会ってなかったら死んでいるという運命もあったかもしれないでありんす。
だから、あなた様は凄いでありんす。
分岐で違う行動をすれば未来は変わる…。
なら…!
僕は複数の別世界パラレルワールド人間の襲撃あの事件の結果を見た。
ある世界はリムルが人間を殺し魔王となっていた。
また、ある世界では街の者たちが皆殺しにされリムルとヴェルドラ兄さんが暴走。
また、ある世界ではクマラと衣沙イズナは居らず、カイが殺され僕は世界を水没させようとしていた。
また、別の世界では僕がいかりのままに人間を虐殺していた。
全ての分岐点カギは街に張られる対魔結界とクレイマン。
仲間の死は最低限、いや…0が目標。
もし、死者が出ても救い出す。
僕は、同じ過ちを2度も侵さない。
(なまえ)
あなた
見つけた。
全てを救う方法…。
_衣沙@イズナ_
衣沙イズナ
にしても、この先もこの街は平和でありんしょうね。
(なまえ)
あなた
それは無い。
_衣沙@イズナ_
衣沙イズナ
え?
(なまえ)
あなた
出来てすぐの国がこんなに発展したら大国から目をつけられる。
ファルムスあたりにな。
僕は、それを防ぐために少々出かける。
何かあれば思念…または守護王達をとうして連絡をくれ。
やらないと、やられるからな。
_衣沙@イズナ_
衣沙イズナ
わかりんした。
御気を付けて。
衣沙イズナの言葉を聞いて僕は準備を始めた。
まずはルミナスの所に向かった。
付くとヒナタも居た。
丁度いい。
ルミナス
ルミナス
ヴェルあなた?
どうしたのじゃ?
ヒナタ
ヒナタ
どうしたんですか?
お茶会なら紅茶を…
(なまえ)
あなた
少し、確認を取りたくてな。
ルミナス、もし魔国に聖教会の者が攻め入ったら問答無用で殺していいか?
ルミナス
ルミナス
む…。
まずは何故そうなったか、事の顛末を離してほしいのじゃが…。
(なまえ)
あなた
わかった。
単刀直入に言うと、魔国が襲撃される。
近い未来に必ずな。
ルミナス
ルミナス
どこから?
(なまえ)
あなた
ファルムスと聖教会。
だから確認を取りに来た。
ヒナタ
ヒナタ
待ってください!
あると確定したわけでは…
(なまえ)
あなた
僕の力は未来も見える。
ヒナタ、シズは生きてる。
唆されても、惑わされるなよ?
ヒナタ
ヒナタ

勿論です。
ルミナス
ルミナス
しかし、ヴェルあなたの住まう所への襲撃は禁止と言ったのじゃが…。
(なまえ)
あなた
ファルムスに依頼されたか、唆されたのだろう。
ルミナス
ルミナス
かまわぬ。
妾の命令に反した者は妾も助けれまい。
(なまえ)
あなた
わかった。
ルミナスは僕が思い詰めているように思えたのか、椅子から降りて僕の方に来て抱きしめた。
ルミナス
ルミナス
無理をするでないぞ。
(なまえ)
あなた
へ?
僕は平気だけど…
ルミナス
ルミナス
辛そうな顔をしておったぞ。
お主がそのような顔をするのは限界な時じゃ。
1人で抱え込むでない。 
お主には、妾がついているぞ。
(なまえ)
あなた
ありがとう、ルミナス。
でも、これは魔国の問題。
魔国の守護竜である僕がやらないといけないんだよ。
ルミナス
ルミナス
そうか…。
何時でもルベリオスここに来るが良い。
此処はお主の全てを受け入れる。
ルミナスは優しいな…。
本当に…。
(なまえ)
あなた
僕は他にもいかないといけないからね。
また、寄らせてもらうよ。
ルミナス
ルミナス
うむ…。
次に来たのは白氷宮。
(なまえ)
あなた
ヴェルザ姉さん、ギィ。
久しぶり。
ギィ
ギィ
久しいな、ヴェルあなた。
いきなりどうしたんだ?
ヴェルザード
ヴェルザード
ヴェルあなたちゃん、お帰りなさい。
(なまえ)
あなた
実は話があってね。
ギィ
ギィ
話?
(なまえ)
あなた
近々、僕は残滅行為を行う。
ギィ
ギィ
驚いた、どうしたんだ?
ヴェルザード
ヴェルザード
ま、まさか…ヴェルドラちゃんのせいで…
(なまえ)
あなた
違うよ、ヴェルザ姉さん。
実は、僕が住んでるところが襲撃されるんだ。
ギィ
ギィ
ヴェルあなたの予言か、久々に聞いたな。
それは確実なのか?
(なまえ)
あなた
あぁ、2人共知ってるでしょ?
ジュラ・テンペスト連邦国の事。
ヴェルザード
ヴェルザード
最近建国した魔物の国でしょ?
それが一体…。
(なまえ)
あなた
今、僕はそこで住んでてね。
あそこは急発展しすぎた。
大国に狙われる。
ギィ
ギィ
それで、守りたいから残滅行為を行う、と…。
もしかしたら、今回封印が解けるかもな。
ヴェルザード
ヴェルザード
そうかもね。
でも、貴方がそこまで一生懸命なんて…カイラの時以来じゃない?
(なまえ)
あなた
だろうね。
僕は、守りたいものを守る。
今はヴェルドラ兄さんの代わりにジュラの大森林で守護竜をしてるから、僕が守らないといけないんだ。
ギィ
ギィ
もしかしたら、覚醒魔王になるかもな。
魔王を名乗るなら推薦するぜ?
ヴェルザード
ヴェルザード
ギィ…。
ヴェルあなたちゃん、守りたいものの為に頑張るのはいいけど私も頼ってくださいよ?
(なまえ)
あなた
うん、頼るよ。
ギィ
ギィ
その進行を正当化できる証拠があれば、残滅行動は許せる。
証拠を探せよな。
(なまえ)
あなた
もちろん、僕がそこを忘れるとでも?
既に用意してある。
ギィ
ギィ
流石だ。
僕はファルムス王国と聖教会の奴が集まって会議をしているのをギィに見せた。
ギィ
ギィ
宣戦布告無しの侵略…。
攻撃を許可する。
好きに暴れろ。
(なまえ)
あなた
ありがと、ギィ。
ルーン
ルーン
《あなた様、リムル様とシズ殿がイングラシアに向かうと…。》
(なまえ)
あなた
《イングラシアに?
なんで?》
ルーン
ルーン
《シズ殿の生徒を救いに行くと言ってます。》
そっか…。
この時期か…。
ヴェルザード
ヴェルザード
ヴェルあなたちゃん?
(なまえ)
あなた
僕は帰る。
襲撃に備える。
ギィ
ギィ
無理はするなよな。
俺等も協力するぞ?
(なまえ)
あなた
僕の問題だ。
それに、姉さんとギィにはもしもの時、僕を止めてもらわないとダメだからな。
ヴェルザード
ヴェルザード
私としてはもっと頼ってほしいのだけど…。
(なまえ)
あなた
あはは…。
頼ってるつもりだけどな…。
僕は白氷宮を後にして、魔国に帰ることにした。
(なまえ)
あなた
ただいま。
紫苑
紫苑
おかえりなさい!!
クマラ
クマラ
おかえりなさいでありんす!!
_茜@アカネ_
アカネ
おかえりなさい!!
(なまえ)
あなた
あはは…。
ただいま、リムルはシズとイングラシアに向かったんだってね?
紅丸
紅丸
えぇ、シズ殿の生徒に会いに向かったようですよ。
(なまえ)
あなた
帰ってくるのは?
リグルド
リグルド
まだわかりません。
(なまえ)
あなた
そっか…。
早めに帰ってきてほしいな…。
まぁ、帰ってこなくても…僕がやることは変わらない。
(なまえ)
あなた
もう、2度と…。
その呟きに気づいた者は居なかった。

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