そういうと俺の手から少々雑にその絵を取り上げた。
俺は詳細を聞こうとした。
その時
凍りつくような鋭い目。
元々青みがかった瞳がさらに冷徹に光る。
その目は俺に
踏み込んでは行けない領域を恐ろしいほど痛感させた。
いつもは仕事で俺に目も向けてくれない親父が声をかけてきた。
しかも、少し焦りを感じさせる形相で。
直接話題に触れられたことに一瞬戸惑ったが、平然を装って答えられた、はず。
そう思ったのだが、親父には筒抜けだったのかもしれない。
バック?知らねぇよ。
そう思って半笑いで返事をしようとした、その時
なんだ、俺は何に加担しようとしてるんだ…?
俺が加担しようとしているものは犯罪なのか…?
終わり…?ここまで順風満帆な人生が…
終わる…??
そう思った瞬間、息が荒くなって頭が重力を無視した回転をし始める感覚を覚えた。
親父の声なんか耳にも入れず、俺はあいつに電話をした。
前髪ピンクのモッピー野郎
LANの登場だった。
俺は身体中をボコボコに殴られ、しまいには鳩尾に一蹴りくらってしまった。
胃酸が逆流する感覚を覚える
嗚咽を鳴らしても出てくるのは透明の液体と赤黒い血液だけだった。
そう言ってこさめはその場から去ってしまった。
その場には絶望の顔を浮かべる俺と、妖艶に笑ったLANの2人きり。
俺が恐る恐る顔を上げると、桃色の瞳が俺を捉えた。
ゆっくり近づき、耳元に口を近づけると、そっと告げる
あぁ、逃げられない。
艶やかな声は俺をいやらしいほどに捕え、締め付ける。
そんなはずじゃないのに心の奥底が捕えられることへの快感を覚えている。
そう感じるのは俺の本能なのか、彼のテクニックなのか。
おれは支配される側の人間になったんだ。
思ってたよりもLANくんって手強いなぁ…。
あんなにみこちゃんに連れられて強引に帰ってきちゃったけど、敵に回すような人じゃなかったかも…。
背筋に冷たい感覚が走るのを覚える。
口を開こうとした時みこちゃんが先に言葉を発した。
黄金色のいるまちゃんの瞳孔が大きく開いた。
明らかにいるまちゃんの声が震え始め、挙動がしどろもどろになってきている
なにも知らない俺はただ見つめることしか出来ない。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。