あぁ またコイツらかよ .
調子に乗ってんのはお前らだろ 、
一人じゃ何も出来ねぇ 、大人数でしか
勝てないくせに .
俺には親がいない .
養護施設で育った俺は 、学校で
友達も出来なければそもそも誰かに
話し掛けられるなんてことも一切無かった .
そもそも友達なんて必要か ?
こう考える俺に友達なんてできるはずがない 、
周りからもきっと怖がられている .
そして 、そのまま時は流れて
俺は誰とも関係を持たずに高校生になった .
高校生になってからの生活は
言葉で表しきれない程苦しい毎日だった .
学校の先輩に
殴られて蹴られるわ 、顔をライターで炙られるわ .
最初は一人だったのが 、日を重ねるごとに
どんどん増えていくんだ .
今日もまた一人 、今日もまた一人 .
苦しい .
頬がジリジリして痛い .
意識が朦朧としてきて 、
もう俺死ぬんだな 、こう思った .
殴ってくる奴らに抵抗すら出来なくなって
自分が痛い思いをするだけ .
なら今ここで 、“ 楽に早く ”
死んでしまいたかった .
そう思った時だった 、俺の前に
同じ学年の女が現れた .
女は俺の目の前に立つ先輩を
蹴りで倒しやがった .
周りには6人先輩がいた .
俺でも勝てなかったんだ 、こんな
華奢な体をした奴がコイツらと
やり合える訳がなかった .
俺が逃げろと声をあげようとした瞬間
一人の先輩の顔を蹴って意識を失わせた .
彼女は俺が驚いてぼーっとしている間に
6人全員を倒してしまった .
彼女は壁にもたれかかって座る俺に手を差し伸べた .
握ったその手は暖かかった .
𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。