放課後のESビル
アイドルたちの熱気が冷めやらぬ夕暮れ時
夢ノ咲学院プロデューサー科二年生のあなたの下の名前は
重そうな資料とタブレットを抱え廊下を歩いていた
静かで大人しいあなたの下の名前は、持ち前の天然さで頭の中が資料のことでいっぱいになると
周囲への注意が散漫になる癖があった
ESの複雑な構造はまdあ完全に把握できておらず、
彼女の視線は手元の資料と
壁に貼られた案内図を行ったり来たりしている
次の角を曲がった、その時だった
曲がり角の先から、足早に歩いてくる人影があった
アイドルであろうその人物は
あなたの下の名前が角を曲がり切るより先に
彼女の存在を察知した
声とともに、その人物は反射的に大きく身を引いた
あなたの下の名前は、その声に驚いて立ち止まったものの
慣性の法則に逆らえず
抱えていた資料がパラパラと舞い
数枚が床に落ちた













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。