¦月城 目線Side
「 ... おーい月城ちゃん?どうしたの ...? 」
一緒に街中で遊んでいた友人が
此方を心配そうに見ている。
向かいの席に座って、
紅茶を飲む手を止めている。
「 ... 大丈夫?ボーっとしてたけど ... 」
何が起きたの?
生きてる、生きてる ... 。
怪我もないし、それによる痛みもない。
「 ... ?なら良いけど ... 。」
友人は此方を不思議そうに見つめたが、
すぐにまた会話に戻した。
「 あ!そういえばさ、
最近ここにヴィランが出たらしいよ 」
「 そうそう、ヴィラン。 」
「 Oriens と Dytica どっちも
出動したとかなんとか ... 」
その2チームの名前を聞いた時はっとした。
そうだ、前にもあった。東西のヒーロー
どちらもが出動する事態が。
... つまり、どういう事?
タイムトラベル?
「 あれ。結構話題になったのに
知らない感じか、さては 」
「 なーんだ、知ってるじゃん 」
つまらなーい と言いたげに友人は言った。
そして友人が続きを言おうとしている。
ただ、今は先にやらなくてはいけない
事があった。
自分の飲んでいた飲み物の分の代金を
机に置き、友人に頭を下げて
速足でカフェの出口の扉に手をかけた。
そして、カラン という音を立てる
扉を開け、外に一歩足を踏み出す。
過去に戻ったのが自分だけだった場合、
話が喰い違い、
あの女の人の思惑を一人で
止めなくてはいけない。
そうなった最悪の場合を
想定しつつ、スマホを開いて
グループにメッセージを入れた。
取り敢えず集まることが最優先事項。
話し合わないと。
✦✦✦
*スマホで送った一言。
*” いつもの場所で会えないかな、? ”
*既読を待ちつつ、足早にその場所へと
陽莉は歩みを進めた。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。