第3話

──それからの日々。
1,020
2025/07/29 13:42 更新
小川智大
あなたさんって……俺の前だけ、距離感おかしいよね、?
いや、確かに、他の選手よりは何メートルか離れている、?気もしなくもない
あなた
…そ、そんなことは
にやり。
彼の口角が、ほんの少しだけ、悪戯っぽく上がった。
小川智大
へぇ。じゃあ、なんで俺が近づくと顔、真っ赤になるの?
あなた
っ……ち、ちがっ……これは、その……






小川智大
照れてるの?俺に?
あなた
──っ、な、なんでもないです!!
小川智大
ふーん



彼は首を傾げながら、一歩、また一歩と近づいてくる。

(ちょ……ほんとに近い……)
小川智大
なんかさ
あなた
……はい
小川智大
お願い、ひとつ聞いてくれない?
あなた
えっ……?
小川智大
まぁ、断れないと思うけど
あなた
な、なんで……
小川智大
俺のこと、スマホのロック画面にして、ぬいぐるみ抱いて寝てる人が──
あなた
っ!!
小川智大
そんなに強気に出られるわけないでしょ?
あなた
……っ!
小川智大
言い返せないんだ?やっぱ図星?



彼の目が、私を“捕まえて離さない”みたいに覗き込んでくる。
小川智大
あーもう……真っ赤じゃん。かわいすぎ
あなた
……やめてください
小川智大
何が?
あなた
からかわないで……っ
小川智大
だって、楽しいんだもん。あなたさんって、すぐ赤くなるから
(ほんとに無理……なんでそんな簡単に私の反応わかるの)












小川智大
じゃあ……そのお願いきいてくれる?
あなた
な、なんですか?
小川智大
あなたさん、ちょっと──今日の撮影後、5分だけ時間くれない?
あなた
……え、何かありましたか?









小川智大
……まぁ、お願いしたいことがあって
あなた
お願い……?
小川智大
うん。でも、断られそうだから、先に聞いとこうかな
あなた
……?
小川智大
俺のこと、まだ“推し”として見てる?
あなた
っ……そ、それは……













小川智大
だからさ、──“男”として見てくれる?
あなた
っっ……そ、それは……だめです!!
小川智大
……なるほどね、
小川智大
無理じゃなくて"だめ"ってことは






























小川智大
そっか、俺のこと男として意識してるんだ。……かわいいね
あなた
〜っ……っ、!!
彼の笑いは、完全に勝者のものだった。

(やばい……完全に、手のひらで転がされてる)

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