何里走ったか分からない…
家族を失った不安
村に戻れないという恐怖
妹を失った悲しみ
全ての気持ちを受け入れることができず、いつの間にか走り出していた。
腕に妹を抱いて……
石に足が引っ掛かり転んだ。
呼吸を整えていると、どんどん冷静になってくる。
走る意味なんてないのに…
隣には息のない妹…
夜が空ければ空に登れると願いながら目を閉じた
チチッ…チチッ
鳥の鳴き声?
朝か…?
手に柔らかいものが当たった
布団……?
だれ?
ってか、ここどこ??
倒れてた……倒れて……
恭介は、自分の刀を抜き、お爺さんの前に置いた。
あれ?なんで殺された…?
おじいちゃんは、ゆっくりとため息をついた
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。