鱗との戦闘が終わったイエは、まともな休憩もしないでその階段を上がって行く。
めめさんを救うよりも先に 次の戦いで負けるんじゃないか… という不安を持ちながら。
頭に痛みが生じる、が…この痛みは戦闘とは関係ない。
メテヲさんからプリントを貰った時に似ている感覚。
なぜだか分からなかったけど……
不安な気持ちに襲われたっけ。
何かに乗っ取られたような…
自分の身体のはずなのに、自分じゃない何かが動かしていた。
自分で勝ちたかった…...
でも…俺じゃあいつには勝てなかった…多分…
今回のやつと関係があるのかな?
意識が残っていたっていうか…自分の身体が乗っ取られていたような感覚は初めて感じた。
でも...…1つだけ分かることがある。
イエがそんなことを考えながら進んで行く。
2階に到着すると同時に、嫌な匂いと感覚が襲いかかる。
嗅いだことは無い、嫌な匂いのはず…
それなのに身体は慣れているような違和感のある匂い。
そんな何かわからない匂いとその雰囲気だが…
イエはその思いだけを考えて先に進む。
不思議なことに、2階を進んでも人の姿は見えない。
自分の足音だけが耳に入り、1階との大きな違いに拍子抜けすら感じる。
そんなことを思いながらも、警戒は解かずに進む。
イエが2回を進んでいくと、奥の方に大きな広間? のような場所のドアが見えてくる。
そのドアの前にたどり着くと、先程感じた感覚と匂いがより強くなったのを感じる。
それと同時に広間で何かが起きたことも理解する。
広間の入口には銃弾による跡や赤い血のような跡が所々に飛び散っているのが分かる。
そこからその嫌な匂いが漂う。
そんな広間の様子に嫌な予感をするイエが勢いよくドアを開けて中に入る。
そこには…
広間全体に広がった戦闘の跡、壁・床・天井に付いた銃痕跡、辺りに広がる血痕に倒れた大人数の男達。
さっきの嫌な匂いの正体が血だと分かる。
そんな状況を気にしないで本を読むルカの姿。
イエの声に気づいたのか、本を読むのを辞めてイエの方に目線を合わせる。
匂いに対して嫌悪感を抱いたイエでだったが、広間の状況を目にしても動揺しなかった。
その事にイエは違和感すら持たず、ルカに質問をする。
銃や刀を持った奴がこんなにいるのを1人で...
もし戦うことになったら負ける
ルカの言葉で勝てないと確信するが、物怖じせずにイエが更に質問をする。
ルカはその質問に答えながら、めめの姿を見せる。
後ろから現れためめは...
気を失った状態で椅子に座られて紐で縛られている。
めめの姿を見たイエが思わず叫ぶ
気を失ってるけど...外傷は無い
あとはめめさんと一緒に館に帰れればいいけど.....
問題は...
めめの姿を目にして一瞬だけ集中が切れたイエだが
すぐに気に変えて今度はルカを警戒する。
だが.....
ルカはイエにそういうと、何もしようとせずに姿を消そうとする。
そんなルカにイエが声を掛ける。
思ったのと違う状況につい敬語で聞くイエ
ルカがそう答えると、窓に手をかけ
パリッン
窓ガラスを手で割り。
さっきまでの様子とは一変、どこか底知れぬ悪意と殺気を混ぜながら脅すように言った。
そして.....
イエが答える前に窓から飛び降りる。
もしかして助けてくれた?
この惨状があの人の仕業でめめさんが無事ってことは...
いやでも……最後の言葉の時
さっきの男以上にやばいのを感じたんだよぁ…
もし断っていた場合、即殺されてたかもしれない
ルカが消えてすぐ、イエかめめのもとに向かう。
縛られた紐を解く前にスーツを脱ぎ、めめが汚れないよう注意し、脱いだスーツを羽織りながらめめを両手で抱っこしてすぐにその場所から立ち去る。
少しでも早くメテヲとぐさおを安心させたかったのか、イエが急いで館に向かう。
その途中...
ガンマスが走ってくるのに気づく。
いつもと異なり、焦った様子からメテヲさんから教えて貰って来たのだとすぐに理解する。
身体が限界に近かったイエが近づいてくるガンマスの姿を見ると、めめさんをガンマスに託す。
イエの姿を見ると、すぐに様子を理解し
めめを預かって、イエに起きたことを聞く。
ルカの事を覗いた全てをガンマスに伝える。
ガンマスは遅れたことを謝るが、学校から来たのを知ってるため、その謝罪を 「大丈夫ですよ」 と返す。
ガンマスが来たことで緊張か解けたのか、さっきまであった力が抜け出す。
元々体が限界だったのを館まで連れてくという意地だけで無理やり動いていたのを、ガンマスが来ることで安心したのか緊張が解け、イエがその場から眠るように倒れる。
イエが倒れる様子にガンマスが慌ててすぐにどこかに電話をする。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。