あなたは沈痛な面持ちで俯く桜庭 麗華に目を向けた。彼女の美貌は、まるで張りつめた緊張感を和らげようとしているかのようだ。社交界の華として知られる彼女だが、その慈善事業の資金源には常に不透明な噂がつきまとっていた。
桜庭麗華はゆっくりと顔を上げた。その瞳には、うっすらと涙が浮かんでいるように見えた。
彼女は言葉を選びながら、ゆっくりと話し続けた。
桜庭は繊細なレースのハンカチを取り出し、目元をそっと押さえた。しかし、あなたの探偵としての勘は、彼女の悲しみがどこか演技めいていると感じた。彼女が話している間、時折、応接間の窓の外に視線を送っていることにあなたは気づいた。その窓の外には、手入れの行き届いた庭が広がっており、その一角には、咲き誇るバラの花が目に飛び込んできた。特に、庭の奥にある、ガラス張りの美しい温室のような建物に、彼女の視線が吸い寄せられているように見えた。
あなたはさりげなく尋ねた。
桜庭夫人は一瞬驚いたように目を見開いたが、すぐに微笑みを繕った。
彼女の言葉には、どこか感傷的な響きがあった。しかし、あなたは温室に何か秘密が隠されている可能性を感じ取った。橘氏がバラを育てていたという事実は、彼の意外な一面を垣間見せる。同時に、その温室が、この事件と何らかの関連があるのではないかという直感が働いた。温室のガラスは、どこか曇っており、内部の様子がはっきりと見えない。まるで、秘密を隠しているかのようだ。
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*ここまで読んで下さりありがとうございました!
次回(2-2)にはさらなる分岐点がありますので是非お楽しみに!








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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。