宿の部屋まで戻るとみんな起きていて、日本がいないだのなんだのと騒いでいたため、落ち着かせる為に事情を説明した。
そういえば、あの黒い本…森を出てからは一度も開いていない。多分新しいjob持ちに出会ったんだし、何かは書かれているはずだけど…
そっと、持ち物の中から本を取り出した。
本を開いて、前読んだ魔法使いのページを探す。
そして、その次へとページをめくった。
危機に瀕した男を救った。モンスターに襲われていたのだ。其奴はヒーラーだった。簡単にいえば傷を癒やし人を回復させる力を持つ。彼にも我々に加わってもらうことにした。これで我々は、彼奴らを倒せるかもしれない。
ペラッ
そういえば、ヒーラーの男を襲っていたモンスター…彼奴は、人の言葉を理解していて、尚且つ話していた。あれは一体…今まで出会ってきたモンスターは、言葉なんて話さなかったし、問答無用で襲ってきたのに…何なんだ?…倒しきれなかったが、去り際に何かを言っていた…何だったか…確か…
「絶対に帰さないからな」
ペラッ…
また、災難が訪れるだろう
うだうだと騒ぐ周りの声を聞きながら、私は途中の一文を睨むように見つめた。
…馬鹿馬鹿しい。
そっちがその気なら、意地でも帰ってやりますよ…
絶対に。
本を閉まって、少し休んでいるとアメリカさんがそう言った。
そうだった、これまではとにかく野宿を避ける為に街を目指してきたけど、ここからは本格的に魔王…?を倒しにいかないといけない。何処へ向かえば倒せるのか、そもそも今の力で立ち向かえる気もしない…どうすればいいんだろう?
言いながら、中国さんは何処からともなく少し大きめの地図を取り出した。まるで小学生が部屋に貼る世界地図だ。でも、書かれている地形はいつも見慣れたものではなく、同じくらいの大きさの島が2、3島ほど。…いや、島じゃなくて大陸だろうか?中に小さく幾つかの地名が書かれてあった。
全員全くまとまる気がないせいでここから進んでいける気がしないが…まあ集まってしまったものは仕方がない。帰るためにも一仕事するか…
こうして私たちはここからまた、魔王を探しに行くため歩き回るのであった…
遅くてごめんなさい…スランプが、(













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!