いつもと変わらない毎日
いつものように母が口癖のように私に言っていた言葉
”常に男には気をつけなさい”
その言葉が後に一番大事な言葉になるとは思っていなかったよ__
それで、私はいつものようにお母さんに問う
『なんで?』って_
すると、お母さんはいつもと変わらない返事で
「恋はまるで火遊びと同じで傷つくからって」
でも、実は私お母さんに内緒で好きな人がいるんです__
その人の事を見ると私は胸が苦しくなって燃え上がるみたいに熱くなる__
いつか燃え尽きてしまうんではないかっていう恐怖よりもあなたへの興味の方が大きいから
そして、私と目が合うと彼は決まってこういう
この気持ちは消せそうで消せない
そう
まるで
この恋は火遊び
きっと、これに効く薬はない
あまりにも早く広がっていくこの炎
こんな私を止めないでほしい__
この恋は今夜を燃やし尽くすでしょう__
そして、毎日私を燃え上がらせてくれるんでしょう__
END
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!