今見ているもの。それは今日から通う学園だった。郵便で届いた地図と手紙を片手にトランクを持って寮に向かう。寮には部屋が沢山あるらしい。そして部屋は二人で使うらしくもう一人と仲良くできるのかどうかもここでの生活に影響していく。だから心配になっているのだ。
もし柄の悪い人だったらどうしよう。俺ここでの生活耐えられるかな?そんなことを考えていると部屋の目の前に到着した。そしてドアを開けようと鍵をセットする。しかしどちらに回してもドアは開かなかった。
そう困っていると後ろから声が聞こえる。
ガチャ
え?待て待て待て待て!おかしいでしょ!結構時間掛けたよ?魔法で?
やっぱり……凄いな!俺ももっと強くならなきゃな。俺ときんときは部屋に入った。見たところこの部屋にはベッドと机。少し小さめのタンスが置かれていた。そして俺は左側に。きんときさんは右側に。トランクを開けて荷物を整理した。それから数分後準備した時のことを思いだしながら片付けをしていると隣で……
俺がまだ作業している時に彼はそう言った。
俺とは違い無駄な物は持ってこない人らしい。
俺も早くしないとな。
それから俺らは世間話をした。
お互いの自己紹介とかもやったかな。出身、何魔法の使い手か。たくさんのことを話した。
放送が入る。
『新一年生の皆様方。片付けは終わりましたでしょうか?これから15分後に入学式を開始します。地図に書いてある館に向かって下さい。詳しい説明はまた後程行います。』
俺ときんときは部屋を出て地図に書かれている館のある場所に向かった。すると魔法で何かの紙を渡されたと思ったら番号が書かれていてそれはきんときも一緒だった。
すると突然小竜が俺ときんときの目の前に現れた。目をパチパチと瞬きするとまるで「こっちです!」みたいな感じで右の方にゆっくりと飛んでいき始めた。それに俺ときんときがついていくと椅子が当然出現してその番号の書かれた数字を見せると座れるようになった。俺ときんときが席に座ると小竜はペコリとお辞儀をして飛んで行ってしまった。
また、放送が入る。
『』皆様大変お待ちいただいたかもしれません。今から入学式を行います。ステージにご注目下さい!』
俺らの目線はステージに。転移魔法で飛んできたのかステージに人が飛んできた。
魔法で作り出したであろう造花がひらひらと舞い落ちてくる。
思わず声が飛び出す程に美しかった。
……ここでの生活か。
そんなもの俺に出来るのかな?
こんな何の取り柄の無い俺に一体何が?
そんなことを考えていると隣に座っているきんときが声をかけてきた。
『教室を確認したらすぐに向かって下さい』
放送が入った。
俺たちは地図の指示に従って組に向かった。俺たちは到着するのがかなり早かったらしく組にはまだ数人しか居なかった。しかしみんなどの席に座っていいか分からずにあたふたしていた。すると突然後ろから声がした。
それを伝えると先生はどこかに行ってしまった。俺らは言われたとおりに好きな席に座る。勿論きんときの隣だ。それから5分ぐらい時間がたつと殆どの席が埋まった。そしてチャイムが鳴る。するとさっきの先生が教室入ってきた。
To be continued.
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!