最初の事件は、船内のナビゲーション室で起きた。茶色の宇宙服を着た「ブラウン」が、レッドの巧みなスタンデバイスによる電撃によって、声をあげる間もなくその場に崩れ落ちたのだ。レッドはすぐさまダクト(ベント)へ逃走。その後、通りかかった水色の「シアン」がブラウンの遺体を発見した。――リーン、リーン、リーン!けたたましいブザーが鳴り響き、生存者たちが中央食堂(カフェテリア)の円卓に集まる。「ナビゲーション室でブラウンが倒れていたわ!」シアンが息を切らせて報告する。「でも、近くには誰もいなかったの。誰が犯人か全然わからない……」ここで、青い宇宙服の「ブルー」が少し興奮した様子で口を開いた。「俺にはわかる。ブラウンが倒れた直後、アドミン(管理室)の生体反応を見ていたが、ナビゲーション室から隣のシールド室へ一瞬で移動した反応があった。つまり、犯人は『ベント』を使ったインポスターだ!」ブルーの推理は完璧だった。彼はクルー陣営の強力な役職、「シェリフ(保安官)」だった。彼は誰がインポスターか確証を持てないため、まだ武器は使っていないが、会議で積極的に情報を出していた。さらに、紫色の宇宙服を着た「パープル」も発言を重ねる。「私もブルーと同じ意見よ! 私はさっきからずっと電気室でタスクをしてたから、私とブルーはシロ(無実)でいいと思う!」パープルの正体は、インポスター陣営を勝たせるために動く裏切り者「マッドメイト(狂人)」。彼女は自分がインポスターの盾になるため、あえて目立つ発言をしてクルーを混乱させようとしていた。グリーンはバイザーの奥で、冷徹に彼らの発言を分析していた。(ブルーはアドミンの情報に詳しすぎる。あの自信に満ちた口調……おそらく【シェリフ】だ。そしてパープルは不自然に自分を白アピールしている。彼女が僕たちの仲間【マッドメイト】だな)イビルゲッサーの頭脳が、クルーたちの役職を完全にプロファイリングした。投票の締め切りが近づく。「今回は情報が少なすぎる。スキップ(投票放棄)にしよう」レッドの提案により、誰も追放されることなく最初の会議は終了した。しかし、これこそがグリーンの罠だった。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。