ゾムside
ここは何処…⁉︎わからないわからないわからない!
俺が1ヶ月もいむしつ?で眠ってたってどういうことや⁉︎
____そもそも、俺?って…誰やろ。『ゾム』って呼ばれっとったなぁ…
ということは、俺は『ゾム』っていうんか?あの紫色のヘルメットを被ったやつは誰?
得体の知れない焦燥感に駆られ、行く当ても無くあの真っ白な部屋…いむしつから飛び出してきてしまった。
俺は今…中庭?みたいなところにいる。
_____ダダダダダッ
足音がする。どうやら、その音はこちらに向かってきているようだ。
音的に…3人?くらいかなぁ。
目の前にやってきたのは、先程の紫色を基調とした男と、豚のピンがついたニット帽を被り、黄色いオーバーオールを着た男と、金髪で赤と黒のストライプ柄のサッカーのユニフォーム?を着た男。
紫色の男は言う。何故か彼の声が懐かしい気がする。
…でも、この3人とは初対面だ、、、
この人達は何を言っとるんや?
貴方達のことを俺が許す?貴方達に俺がチャンスを与える?意味がわからない!
…俺は、何かを忘れている?この人たちが正常ならば、そういうことになる。
思い出せ、思い出せ、自分!
思考を巡らせると、頭痛がしてきた。
そのまま、俺の意識は…暗転。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!