第5話

第一話〜出逢い〜3
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2023/06/05 09:16
俺は店内をうろつく。
ふと、一つのものが目に止まる。
バラバラの球体関節人形だ。
猫田 夜
猫田 夜
ドール……
ドールの頭を手に取る。
髪は大体黒色だが、毛先の方にかけて、赤色のグラデーションがかっている。ウィッグではなく、植毛の様だ。
目は瞑っている。
ドールなんて、興味無い。
でも、何故か欲しくなってしまった。
猫田 夜
猫田 夜
あ、あの……
俺は店員さんに話しかける。
店員
店員
ん?
猫田 夜
猫田 夜
これって何円ですか……?
店員
店員
それかぁ、高くて全然売れねぇんだよねー。約二十四万なんだけど……
猫田 夜
猫田 夜
二十四万!?高っ!!
店員
店員
中々売れないし、値下げして……、
猫田 夜
猫田 夜
値下げして…………?
店員
店員
なんと!今なら二十パーセント引きの十九万二百円!…………って、これでも高いか……
猫田 夜
猫田 夜
買う
店員
店員
えっ!?買ってくれんの!?
猫田 夜
猫田 夜
うん。ちょっと待ってて
俺はアンティークショップを出て、コンビニへ行き、お金を引き出す。
何か、買いたいものが出来た時の為に、お金を貯めておいたのだ。
そしてアンティークショップへ戻る。
俺はサイフから現金を出し、店員さんに渡す。
店員
店員
一……二……三…………よし、全部でちょうど十九万二百円!お買い上げありがとうございましたー!
ドールを気泡緩衝材に包み、紙袋に入れて渡してくれた。

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