ーーーーーー同時刻 イーデン校 第1体育館ーーーーーー
“アルシー”と呼ばれる彼女は
イーデン校 高等部1年の皇帝の学徒であり、
生徒会本部、会計に就く者だった。
イーデン校は代々、16歳(高等生)から
生徒会本部に入ることが可能で、
学力、スポーツ、芸術、あらゆる面で
総合Sランク以上の成績を収めている者に
生徒会役員に立候補する権利が与えられる。
その権利を持つ者。世間一般に言われる“優等生”を
この学校では“皇帝の学徒”(インペリアルスカラー)
と呼ぶのであった。
つまるところ生徒会本部に所属する
彼女もまたそういった才能の
持ち主で、努力家で、様々な困難に
打ち勝ってきた末この地位に上り詰めた者だ。
イーデン校第百期生徒会会長。グローベン・セリーヌ。
彼女こそこの学校の今の顔と呼んで正しい人間であろう。ただでさえ優秀な生徒が集まるこの学校で
どんな些細なことでも1位以外をとったことがない彼女は
歴代の生徒会長の中でも群を抜く学徒だった。
しかし、それは彼女の表の顔に過ぎなかった。
ホン ショク
彼女の裏の顔は東国一のやり手“スパイ”だった。
この国には12年前の東西戦争から立ち上がった、
裏で平和を保たんと死に物狂いで
はたらくスパイ組織が存在した。
“ルブル”
ルブルと呼ばれるこの組織は…
“構成員に出会ったが最後。”と
世界中の裏社会の人間に語られていた。
このイーデン校史上最賢生徒の会長、グローベンは
6歳の東西戦争で両親を亡くした後、当時のルブル一諜報員
ネオスに拾われスパイになるべくして育てられた
のだった。
バン!!!!!! 銃声と共に泣き叫ぶ少女の声が聞こえる。
スタタタタタタタタタタタタタタタ…
少女は才能もあってか、ネオスのスパルタ教育もあってか、イーデン校でもルブル内でもトップを走り続けられるだけの能力が身についたのだった。
そんな苦い思い出にふけってるうちに、
新たな生徒会本部メンバーと会話を重ねるうちに、
ついにその時間がやってきた。
キーンコーンカーンコーン……
パチパチパチパチパチパチパチ……














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。