knmcside
死んだ。あなたの下の名前が。僕の目の前で。
信じたくない。でも、あなたの下の名前が地に着いた時の音が耳にこびりついて離れない。
でもどうしても、信じたくないんだ。嘘だと言ってよ。僕の隣で笑っててよ。冗談でしたって笑いながら言ってよ...
救急車を呼んで、警察を呼んで。
「親友が飛び降りた」なんて言いたくなかった。
ずっとベランダにいる訳にもいかないので、一旦部屋に入る。
ふと、机の上に置いてある紙に目が行く。
「刀也へ」と書かれた紙にはあなたの下の名前の過去、思いなどが書かれている。
『刀也へ
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次会うときは笑っててくれると嬉しいです。
楽しそうに活動の話をしてくれる刀也を楽しみにしています。
刀也、あいしてるよ。またね。 あなたの名字あなたの下の名前 より 』
所々、滲んでいる。
あなたの下の名前、泣いたのかなぁ…
あなたの下の名前、僕のことあいしてるって。
僕もあいしてる。でもせっかくならあなたの下の名前の口から聞きたかったなぁ...
もう後悔しても遅いか...
気づいたら強く紙を握っていた。
おかげでくしゃくしゃになってしまっている。
色んな感情がぐちゃぐちゃになって、涙が込み上げてくる。
しばらく経っても涙が止まらない。
ずっと声を上げて泣いている。
あなたの下の名前の言葉を思い出す。
笑ってたい。笑ってたいけどあなたの下の名前が居なくなったんだ。今だけは泣かして。今だけでいいから。
次会うときは笑ってるから。
笑えるかな












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!