規則正しく刻まれる脈。自分の息遣いさえ
心地よいリズムとなって耳に入ってくる。
静かな空間。遠くで聞こえる歓声。
嗚呼、俺は今日最高に調子が良い。
その後、噂を聞いた赤ちゃんたちが俺の前に
列を作った。何か特別なことを話したわけではない
ただ事実を客観的に話すだけ。それだけで
安心できるくらいには頑張ってきたはずだから
列の最後に並んでいたのは
「スタンバイお願いしまーす」
""난 널 사랑한다""
手を固く繋いだまま、ステージへと続く階段を
駆け上がる。上がるにつれて、目を伏せそうに
なるほどの眩しい照明に脚が重くなる。
"ヒョン!早く!"
目を開けると照明よりも何十倍、何百倍と眩しい
笑顔がそこにあった。
もう一度脚に力を入れて2段飛ばしで階段を
駆け上がる。
ボイプラが始まってからの4ヶ月いや、練習生に
なってからの11年という長い年月は全てこの日の
ために。俺は今日、デビューを勝ち取るんだ













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。