第4話

3.新しい風
56
2023/09/18 07:11 更新
ෆ‪┈┈┈┈┈┈┈昼休み┈┈┈┈┈┈┈ෆ‪
N.
すー…はぁ…
あれからたけくんと先生からの賛成の声をもらい、いよいよ誘う準備はできた。あとは俺の勧誘力が結果を左右させる。
バクバクと大きく波打つ心臓を必死に抑える。
I
なーいこ、
N.
あっ、いふまろ…
背後から関西特有の訛りと誰が聞いてもイケボと称される声が聞こえた。
みんなから「いふまろ」と呼ばれるその男は、猫宮いふ。帰国子女で英語がベラベラなうえ、他の教科も全て好成績のハイスペック野郎。
I
そんな心臓抑えてどないしたん?
オマケに人の些細な変化に気づく完全無敵な奴。
N.
いや、生徒会のことでちょっとね
I
ふーん
I
ま、頑張れよ!ないこなら上手くやれるから
俺が言葉を濁して言うと、色々察してくれたのかこれ以上深堀りされなかった。
まろの優しさに触れ胸がジーンとする。
せっかくみんな賛成してくれたんだから、ここで俺がナヨナヨしてはいけない。
生徒会長という名に相応しい、堂々とした足でいむの教室に向かう。

1年生のフロアを通れば、みんなが一斉に俺に注目する。昨日の今日だから入学式で見た俺のことを覚えてくれている子が多いみたい。
ヒソヒソと聞こえる声に俺は精一杯の笑顔を向ける。
そしていよいよ稲荷くんのクラスの前。浅く呼吸をしてからトントンっとドアをノックする。
N.
すみませーん、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
え、っ生徒会長…?
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
どどどど、どうしましたか?
N.
稲荷くん呼んでくれる?
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
えっ、稲荷くん…ですか?わかりましたッ
近くにいた子がそそくさと稲荷くんを呼んできてくれる。
H
どうしました…、?
N.
ちょっと、2人で話せる?
H
え、僕と先輩で…ですか?
N.
うん
H
わ、わかりました…!
稲荷くんを連れ出すと、後方がザワザワの一気に騒がしくなる。
そりゃそうだよな、可愛いクラスメイトが昨日、生徒会長を名乗ってた野郎に連れてかれるんだもん。チラッと横目で見ると、稲荷くんは俯きながら四方八方から降り注がれる視線に必死に耐えていた。
N.
急に呼び出してごめんね〜…?
その様子があまりにも可哀想に思えてくる。(自分がそうした張本人だけど)
H
あ、ッいえッ!それより何処行くんですか…?
N.
ん〜?生徒会室
H
せせせせ、生徒会室!?!?
俺が生徒会室という単語を口にすると稲荷くんは分かりやすく驚いた。
俺が教室に入った時は友だちと笑い合ってたり、俺が連れ出したときは静かに廊下ばかり見てたり…表情豊かな稲荷くんに思わず笑いが込上げる。
H
ちょ、なんで笑うんですか…!
N.
いやぁ〜、生徒会室でそんなにビックリする?って思って
生徒会室でこんなに驚くんだ、俺が役員にならないか誘ったら腰抜かしちゃうんじゃないかな。





N.
あ、ここだよ
他の教室より少し重厚な扉の前で止まる。
H
ここが…
無駄に豪華な金色のプレート。他の生徒は簡単には入れない緊張感が走る…が、俺にとって生徒会室は第2の家みたいなものだ。
N.
中、くつろいでいいからね
緊張でガチガチになった稲荷くんを案内し、俺は会長席に腰を下ろした。
そして稲荷くんの目を見ながら口を開いた。
H
あの…ッ(同時)
N.
実は、(同時)
N.
え、
H
あ、
N.
あっ、ごめんね、いいよ
タイミング良く重なった自分たちの声に、笑いが起きる。ずっと緊張してた稲荷くんの空気も心做しか和らいだ。
H
あの、昨日は本当にごめんなさい…
稲荷くんは昨日と同じように深々と頭を下げた。
N.
その件に関しては俺も悪いとこあったし、そんな気にせんで大丈夫よ笑
H
うっ…でも、、
「この呼び出しってそれを怒るためなんじゃ…」と、恐る恐る聞かれた。
思ってもみなかったの問いかけにびっくりしてると
H
え、違ったんですか!?
H
ずっとその事だと思って…
心底安心した、とでも言うようにほっと胸を撫で下ろす。だからあんな必要以上にビクビクしてなんだと今までの謎が解ける。
N.
違うよ〜
N.
俺、そんな心狭くないし
と冗談交じりに言うと、はははっと可愛い笑い声が返ってくる。
N.
今日呼び出したのはね、稲荷くんに提案があって
H
ていあん?




すぅーと大きく息を吸い、緩んだ空気を引き締めるように少し低い声で
N.
うち生徒会に入らない?







3ヶ月近く更新してなくてごめんなさい🙏🏻

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