第10話

覚悟
705
2020/12/30 14:47
江口拓也
あなたちゃんはさ、思い出とかも覚えてないの?


昼ごはんを食べ終わった俺はそう問いかけた



(なまえ)
あなた
………1つだけなら
江口拓也
どんな思い出?



単純に気になった。ただそれだけ




(なまえ)
あなた
昔、すごく仲の良い男の子がいて…
(なまえ)
あなた
その子に「笑顔がかわいい」と言われたのは
(なまえ)
あなた
すごく覚えてます


仲の良い男の子……


花江くんかな……


(なまえ)
あなた
江口さん
江口拓也
(なまえ)
あなた
江口さんはどうしてここに住んでいるんですか


···


意外。あなたちゃんから質問されるとは


ここに住んでる理由…



話してもいいのかな














宏太朗

 
西山宏太朗
話さないんですか?
江口拓也
(なまえ)
あなた
江口拓也
宏太朗…
(なまえ)
あなた
おはようございます。西山さん。
西山宏太朗
おっは〜♪
江口拓也
いいのか…宏太朗
西山宏太朗
別にいいですよ。
(なまえ)
あなた
(なまえ)
あなた
どーゆーことです?
西山宏太朗
あなたちゃん。あのね
西山宏太朗
僕ら
西山宏太朗
孤児なの




俺とは違い宏太朗は

迷いもせずきっぱり言った。








(なまえ)
あなた
こ…じ……?


あなたちゃんはすごく驚いていた。



でも、哀れんでいなかった。



その瞳には哀れみに感情は見受けられなかった。



この子は『あの人達』とは違うみたいだ。




西山宏太朗
江口さん…
どうやら宏太朗も同じことを考えていたようだ







俺は決心して話すことにした。






俺が生まれてから

どうしてここに来たのか





そして
























これから起きる未来について






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