第12話

協力者
86
2021/04/20 09:00

応募をしようとは思ったものの、文章力もない。

一体どのように書けばいいのか……さっぱり分からなくなってしまった。

須貝 陽葵
須貝 陽葵
川瀬さん、スピーチコンテスト出るの?

誰もいない図書室でスピーチコンテストの紙を眺めていると、須貝が話しかけてきた。
川瀬 渓
川瀬 渓
文章力もないし、無理です
須貝 陽葵
須貝 陽葵
そうかな?私でよければ手伝うけど
川瀬 渓
川瀬 渓
……え?


そう言って須貝の顔を見ると、彼女はにこっと微笑んだ。

須貝 陽葵
須貝 陽葵
どういうことを話すか決めた?
川瀬 渓
川瀬 渓
性別のことだけど
須貝 陽葵
須貝 陽葵
うん、いいと思う。まずは、川瀬さんが書きたいことをまとめてみようか。


須貝はそう言うと、一枚のメモ紙を取り出した。

僕にペンを渡す。


僕がスピーチコンテストで伝えたいこと。



それは……

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