ぼんやりと話を聞いていると、そんな単語が出てきたので思わず小声で反復する。
私も高校でやっていたけれど、まさか魔法学園でもやると思っていなかった。
というかもしかして、魔法学園のクラスマッチって魔法使うやつじゃ…?
隣に座っていた楽玖さんに聞かれる。
この魔法学園はクラスは決まっているものの、自由席である。
そのため、私たちはよく二人で座っていた。
驚きながら返事をする楽玖さん。
そんなに有名なんだ…
なんせ生まれてこの方、魔法界に興味を持ったのはつい最近なもので
楽玖さんによると…
競技数は大きく分けて2つ
一つは魔法競技
魔法を駆使して行う競技だ
もう一つは非魔法競技
魔法を使わずに行う競技だ
魔法競技は
魔法対戦と魔法具生成だ
魔法対戦はその名の通り他クラスの選手と魔法で戦い、
魔法具生成はその場で魔法具を作り、その威力などを審判が見て勝ち負けを判断する
というものだ
一方非魔法競技は
人間界のスポーツと同じもので
サッカー、バスケ、バレー、野球、卓球の5つだ
うんざりする私に、楽玖さんはふふっと笑って返事をした。
いや笑い事じゃないんですって!
楽玖さんの言葉によりげんなりとする私
どうしよう…なににしよう…
と、いうことで迷ってるといいことなんか何一つもなく
役割決めの時に余り者は余り物を選ぶ運命にあり…
魔力量は多い…らしいのだが、私は魔法を使うのは上手くない。
むしろ下手だ。
それなのに戦わなきゃいけないなんてもっと無理
そして何より恐ろしいのが…
そして憂鬱気分のまま授業を受け
憂鬱気分のまま活団に向かった。
といっても、生徒会なのだが
シノさんにそう言われギクリとなる
言えない…まさかクラスマッチの種目選び損ねただけ…なんて…
そう思っていた矢先にシルクさんが大公表する。
ガーンとショックを受け固まっている私にくれはさんが苦笑いしながら言う
いつの間にか扉を入ってきていたルファさんがそう言う。
ルファさんにも聞かれてた…
最悪だ
…って、ん?
そう言ってるものの、シノは満更でもなさそうだ。
そりゃそうだよね。
ここ、特殊生徒会活団は元々、魔法界の王子であるシルクさん達を補助するために作られたものなのだから
それ相応の家系が集まっているのは当たり前というもの
2人が明るくそう言ってくれる。
一人は入学のときに私に勝った楽玖さん
もう一人は2年のくれはさん
とても頼りになる2人だ
私はそんな二人の言葉に涙が出そうになっていた…その時だった
ふと、姫良々さんがそう言った
姫良々さんのその言葉に、皆がシンとなる
最初に口を開いたのはくれはさんだった
くれはさんの声を遮るように姫良々さんが言った。
そして酷く残念そうに眉をひそめて残念そうな声で言った
私は正直絶望だった。
そして確信した。
これは…勝ちはない
盛り上がってるクラスメイトには悪いけど、魔法対戦は諦めてくれ…
姫良々さんが口を開く
それはもう、嬉しそうに
ルンルンに
姫良々さんはいつも通りだった。
本当に、本当にいつも通りだった。
けど、最後のその一言に
恐ろしい、何かを
深い…何かを
含みを…感じたのだった




















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。