前の話
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ふふ、やはりここはいいでござるな...心が安らぐでござる 。
( そんな独り言を呟きながら彼はまた一つ、新しい詩を考える 。彼がちょうどそろそろ行こうかと思った頃、彼の大好きな声が聞こえた )
「万葉ー!!こんな所に居た!!万葉の居る場所が分かっちゃうなんて僕は天才だよね!また詩でも考えてたの?」
( コロコロと鈴を転がす様な可愛らしい声を聞き、ふふ、と万葉は微笑む )
そうでござるよ 。ここは落ち着く故色んな詩が思いつくでござる 。平蔵殿は何をしていたでござるか?
( そんなよくある問いかけに対し彼の想い人、平蔵は無邪気な笑顔で万葉をヤンデレにしてしまう言葉を放ってしまう 。その言葉で自分が監禁されるとも知らずに... )
「今日はねー、相棒とデートしたんだー!色んな物を食べて色んな話をしたよ!相棒の話ったら面白くて聞いてて飽きないよね!」
( この言葉を聞き、万葉は少し顔を歪ませた 。彼は平蔵に自分の想いを伝えていなかったため彼を旅人に取られると思った 。取られたくない 。自分だけを見て欲しい 。ずっと傍に居たい 。彼をずっと自分の手の中に閉じ込めたい 。そうか、なら監禁してしまおう、そう思った彼は平蔵に後で自分の家に来るように告げた 。平蔵はきょとんとしながらも了承した )
「万葉ー!来たよー!」
ふふ、いらっしゃいでござる 。ゆっくりしてくでござるよ
( いつも通りの優しい微笑みを浮かべながら平蔵を家に招く 。少し話をしながら晩酌でもしよう、と平蔵には伝えていたため彼には少し強めのお酒を出し自分はただの水にした 。ほんとは飲みたかったがいつも酔ってしまうため堪えた 。少し話すと平蔵がウトウトしだしたためその可愛い顔を愛で歪んだ顔で見つめる 。平蔵が寝ると彼は平蔵を優しく抱え自身の寝室に連れていき足枷を付ける 。びっくりする程順調にいってしまい彼は微笑むがこんなノコノコと着いてきて挙句の果てに簡単に監禁される平蔵が心配になる 。だがこれからは自分が守ればいい 。ずっと傍に居て一生面倒を見ればいい 。そうして自分が居なければ何も出来ない体になって欲しい 。そう思った )
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うぅ、頭痛い...
( そんな事を呟きながら昨日の出来事を思い出す 。確か、万葉の家に来てそれから一緒に晩酌して、その後は、あれ、記憶がないや、僕もしかして酔って寝た、?と思考を巡らせながら体を起こそうとした 。するとカチャ、と金属音がして自分の足に何かがついていることに気づいた 。驚きながらも目をやると、自分の足に足枷がついていた )
え、?なんで、?なんで僕足枷なんてつけられてるの、?誰がこんな事やったの、?!いやでもここは万葉の家だし万葉しか居ない、でもなんで万葉がこんな事を、?
( とブツブツ呟いていると部屋のドアが開き誰かが入ってきた )
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おや、平蔵殿起きたのでござるか?おはようでござる 。
( いつも通りの声音でそんな事を告げる彼 。そんな彼を見て平蔵は少し困惑した顔で彼に何故こんなことをするのか問いかける )
何故?何故、でござるか...それはお主が悪いのでござるよ 。拙者の気持ちには気付かずにずっと相棒相棒と旅人の話ばかりをするお主が 。勿論お主の話は好きでござる 。けれどお主の口から他の者の名前が出るとどうもモヤモヤしてイライラして、どうしようも無くなるんでござる 。
( 傍から見れば彼は異常に見えるだろう 。けれどこうするしか彼には手段が無かった 。だから閉じ込めた 。自分の物だけになるように 。その言葉、意図を理解した平蔵は恐怖で顔を歪ませながら泣きじゃくっている )
おや、何故泣くのでござるか?拙者は何もお主を危険に晒そうとしてる訳では無いのでござるよ?大丈夫でござる 。一生拙者が守るでござるから 。
( そんな事を飄々とした顔で述べながら平蔵を抱きしめる 。ビクッと肩を震わせる平蔵を一瞥し、「ふふ、お主はもう拙者無しでは生きられぬでござるよ ♡」と愛で歪んだ顔でそう告げた )
end












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。