第9話

肆人目-「責任」に押しつぶされる自分
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2025/12/07 01:02 更新
 
いつからだっけね、
こんなに期待されるようになっちゃったの


小学校高学年の時には既に、
「すち(友達)」じゃなくて、「草野さん(優秀な生徒)」って呼ばれてて

辛いものがちょっと苦手なんだけど、
それが周りに知られたら、
「草野さんって人間だったんだね……」
と言われてしまう始末



何かが出来てしまう(・・・)から、
こんなにも期待されていくんだろうけど

俺は別に至って普通の人……


……なんだと思いたい
草野(くさの) 湊千(すち)
……もしかしたら俺は、本当に
人間じゃないのかもね……?

いつしか、つくるようになっていた

元々演劇習ってる影響で得意ではあるし
俺、細目だから中々感情はバレないし
結構いい条件揃ってるな、とは思う


そしたら、みんなからの期待(責任)に備える

やりたくもないリーダー格(生徒会長)について
やりたくもない勉強を必死にやって
やりたくもない猫かぶりまでして


気がつけば、
生徒会長で常に学年一位の優等生に成り上がっていた


廊下を歩けばどれだけ人がいても道は開けて
不良でも問題児でも、敬語を使って頭を下げてくる

誰かしら俺を冗談で馬鹿にすることがあれば
誰かが「草野さんになんてことを」なんて言って

後輩と話していれば、「大好きです」なんて言って
漫画でしか見たことのない尊さで倒れるシーンが
俺によってリアルで目の前で繰り広げられる


この日々すら、偽りなのかもしれない
俺が意図的に偽っているんじゃなくて、

この日々が偽りで染まってしまっているから
俺も偽って馴染もうとしているのかもしれない
草野(くさの) 湊千(すち)
……まぁ、それは俺はわからない
草野(くさの) 湊千(すち)
……でも、
草野(くさの) 湊千(すち)
俺は絶対に、本音は誰にも言わない
本音だけじゃない、
真実は、絶対に誰にも言わない



勉強法を聞かれたときだって、
やったこともない勉強法を答えるし

好きなものだって、基本的に
相手に合わせてどんどん変えていく


壊れそうになるぐらいの責任(ストレス)を抱えて
押しつぶされそうになりながらも

ギリギリで、今を生きている



……あ、そうそう、
草野(くさの) 湊千(すち)
……みこちゃん、ってさ、
草野(くさの) 湊千(すち)
無自覚で……✘✘✘✘✘よね
俺のことを、心配してくれているんだと思う
この前の言動から、それは容易に想像できた

わかりやすいんだもん、みこちゃん

もうちょっと……せめて、ひまちゃんレベルで
隠した方がいいとは思うけどなぁ……
彼の✘✘✘✘✘に最近やっと気がついたからね
やらかしたって、後悔したな……

……でも、あの時のみこちゃんは、
信じられないぐらい対応が早かった
草野(くさの) 湊千(すち)
……まるで、今までに沢山の
こういう人を見てきたかのように
ま、どうせ俺には関係ない話



今日であと2話投稿……できたらします

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