サンタさんが子供たちに夢を与える日の前夜、クリスマスイブ。
窓の外では、粉雪がヒラヒラと舞っていた。
さっきから2人とも窓の外に釘付けだ。
たぶん、あと3日間は雪が降り続けない限り、この粒の大きさなら積もらない。
水を差したくないので、そんなことは言わない。
なんせ、今日はクリスマスイブ。
特別な日にしたい。
ケーキ、という単語を聞いて、目を輝かせる。
2人の頭の中を埋めつくしているのは、雪からケーキに変わった。
食卓にご飯が並ぶ。
食後にケーキがあるからか、子供たちの食べるスピードがいつもより早い気がする。
ご飯を食べ終えて、ケーキの箱を冷蔵庫から取り出す。
ホールケーキは1人分の大きさが大きすぎるので、ショートケーキを人数分買った。
お皿に乗せて、フォークを渡す。
口いっぱいにケーキを頬張る姿は可愛らしい。
何とか言いくるめて、早めに寝かせることに成功した。
子供たちが寝静まって、こっそりプレゼントを枕元に置く。
あとは、夜明けを待つだけだ。
そして、次の日。
あなたの子どもの名前(男の子)は、袋に入っているベルトをさっそく腰に巻き付けて、変身ポーズを取った。
そう言って、あなたの子どもの名前(女の子)に向かって小さなキックを繰り出した。
あなたの子どもの名前(女の子)が声を荒らげるも、気にする素振りもなく攻撃を続ける。
零くんと目を合わせて苦笑する。
あなたの子どもの名前(女の子)を膝の上に座らせて、シールを開封していく。
『センスがおじいちゃん』
たった今、そんな肩書きを貰った。
あっちはあっちで大変そうだな。
センスがおじいちゃんなサンタさんは、その言葉で救われたよ、ありがとう。
そういう意味を込めて、頭を撫でる。
年に一度のクリスマス。
子供たちに素敵な夢を与えることが出来たと思うのは、きっと自惚れなんかじゃないだろう。
サンタは、現実には存在しない。
だからこそ、たくさんの夢を運ぶことができる。
来年もそんなサンタになりたいな、と思いながら、あなたの子どもの名前(男の子)の零くん討伐劇を眺めていた。
大遅刻クリスマスですね。
ほんと、すみません。
本当は、2日前にこれを投稿する予定だったんですけど、
すっかり忘れていました。
お詫びを書き足しております。
お正月…は、忘れないようにしたい…











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。