第25話

【amtk】全力で踊らないと出られない部
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2022/11/06 05:00 更新
「最近寒くなってきましたね」
「そうだね。毛布とか出さなきゃ…」



「今日は、全力で踊らないと出られない部屋ですよ、何踊ります?」
天月さんはもうスマホ片手に、何かを探している様子
慣れるの早いなとか思いながらも、私もスマホで踊れそうな物を探す
下へ下へとスクロールしていく
「これ指定ないなら、『45秒』踊ればいいんじゃ…」
「確かに、短いし比較的簡単ですよね」
スマホの画面にゲッタンという文字が映ってるのを忘れるため、スマホの電源を切った
ダンスなんて久しぶりだなー


まずは、振り付けを覚えようと言うことで、天月さんのスマホから『45秒』を流す


ちなみに、2人用の振り付けである
一通り見ての感想だが、割といけそう
難しいところは見たところなさそうだった
さて、早速叩き込んでいくか…
とりあえず、見ながら一通りやっていこうという事で、2人で練習を始めた
この振り付けは4回くらい移動があるのだが、3回目の移動中、事件が起きた
「いった!?」
思いっきし指を壁にぶつけてしまった
「大丈夫?」
指先を押さえている私に、優しく聞いてくる
「思いっきし、指ぶつけ…くっ、俺の右手に宿りしじゃがいも星人ポテイトォ↑が」
「言ってる場合か」
渾身のボケをスルーされて悲しい
何を血迷ったのか、天月さんは私の手を真っ直ぐになるよう曲げようとしてきた
「痛い!?物凄く痛いです!!」
「突き指したね」
痛みに悶えている私の横で、冷静に判断する悪魔
指が完全に曲がらないからか?…だからって、曲げてこようとする?…普通…
「んー、手当出来そうなもの無いんだよね。だから、しばらく我慢してもらうしか…」
「分かりました…」


そんなことがありながらも、なんとか最後まで全力で踊ったが、扉が開く音はしなかった
困惑する私達
「実は音がしないだけで、開いてたり…」
そんな淡い期待はすぐに消え去った
「お題が間違ってたり…」
そう言って天月さんは目を細くしてお題を見つめる
「ん?なんか紙がめくれてる…」
お題が書かれている紙が枠に収まっているのだが、その紙の端がめくれているのだ
捲ってみたいのだが、位置が高くて届かない
「僕でも届きそうにないや…」
何とかして、捲れないかと頭の中を探る
「肩車…」
と私が呟くと、「それだ」としゃがんだ
「おっと、それでは遠慮なく…」
天月さんに肩車して貰い、ギリギリだが手が届いて、紙をめくれた
1回降ろしてもらい、お題を改めて見ると、そこには『ロキを踊ってね』となんともムカつく口調で書かれていた
ロキって割と動くし、ムズい方では?…
これは時間が掛かるなーと考えていると、「あなたさん…これが終わったら、この部屋作った人締めに行きます。一緒にどうです?」とお怒りの様子
「天月さんまずは抑えましょう。こっから出るのが最優先です」
何とか宥め、練習を始めて数時間後、何とかドアが開いた
「よし、これで締めに行けますね」
「そ、そうですね」
天月さんは怒らせてはいけない。メモメモ

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