いつも通り、4人で任務に行く。
ただそれだけだと思った。
珍しくもない、何でも飲み込むタイプの呪霊だった。
違和感を上げるならば、張の内側に入った後、膜をすり抜けるような感覚がしたことぐらいだろうか。
呪霊を祓い、補助監督のところに帰ろうとしたとき、視界がぐわんと揺れた。
頭上から聞こえた高い声に瞼をこじ開けると、年下の女の子が私を覗き込んでいた。
柔らかい茶色の髪を左右で三編みに纏め、オレンジ色の服を着ている。
無理矢理起き上がろうとすると、頭がずきずきした。
諦めて地面に倒れ込む。
小蘭は、ちょっと待っててと言い残すとどこかへ走り去った。
辺りを見回すと、いかにも中華、といった感じの建物が並んでいた。
赤を基調とした宮や、小蘭と同じオレンジ色の服を着た女性たちが籠を運んでいる。
任務地は新潟である、中華街は近くになかった。ドッキリや撮影にしてはクオリティが高すぎる。
何よりこの風景、家にあった歴史の学習漫画にそっくりである。
はぁっとため息を吐き、その場で目を瞑った。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!