ジリリリリリリリ
鳴り響く目覚まし時計の音で目を覚まし、枕元の端末に目をやった
回らない頭と呂律で、かろうじて口に出せた液晶の文字
アラームつけっぱで三分も寝れたのか私は
べちん!と頬を叩き、頭を回転させる。早起きはこうだからいけない
ベットの近くに足を下ろし、眠気まなこをこすりながら洗面所に。顔を洗いおわったら、そのままの足でキッチンに向かう
トースターに食パンを一切れぶち込み、フライパンでベーコンと目玉焼きを焼く
著作権?それは気にしないお約束だ。トースターからパンが飛び出る音がしたら、お皿に目玉焼きとベーコンを乗せて完成だ
うまそうだろう?やらねー
心の底から幸せだ。もう一日これで終わって良いよ
幸せも束の間。そうこうしているうちにもう時刻は五時三十五分を回っている
急いで朝食を済ませ、スーツに着替える。パンプスを履いて家から飛び出した
滑り込む駅、小走りで通過する改札。何もかもがいつも通りだ
到着した電車に乗り、ほぼ人のいない電車で一人呟く
政府勤め、特に私達本丸相談窓口の朝はいつもこんな感じだ。いつ、どんな本丸から電話がかかってくるのかが分からない。対応ができなければ、どこかの本丸が無くなるかもしれない。常に緊張感を持って動かなければならないのだ
電車に揺られ、入っていた連絡を見てみる。同期の刀剣男士からの連絡がほとんどだった
同期の一振りからの朝ご飯の写真に、思わず口から文句がこぼれる
手が込んでいる。フレンチトーストとか久方ぶりに見たわ
電車から降りて、職場に向かう
肩からかけるパスで職場に繋がっている転送ゲートに足をふみ入れる。今日も仕事やんなきゃいけねーのか
いつまでも沈んだ気分ではいけない。朝と同じように両手で頬を叩くと、大袈裟なぐらいの笑顔を作って口を開く
さぁ、本丸相談窓口相談員の業務開始だ











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!