第15話

絶望
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2019/04/02 09:22
泣いて、泣いて、泣きまくって



いつしか疲れて眠ってしまっていた




「あなた、起きて。
下にレミちゃん来てるわよ」




お母さんの優しい声でゆっくりと体を起こして、
ぐちゃぐちゃの顔のまま下に降りた




「……あなた」




レミは私を見ると、
ぶわっと涙を流し始める



レミを優しく抱きしめると、
レミも私を抱きしめながら泣いた










先生達に言われたこと、エイジと話したこと、両親の考え、これからどうしていくか



全てレミに話した



レミも覚悟を決めたように真剣に聞いてくれた




「だから私とエイジはもう2年後まで会うことはできない」




言ってしまった



自分で言ってしまうとそう認めてしまったようで



抑えていた涙が零れそうになる



拳をぎゅっと強く握って我慢した




「でも、2年間会えないとしても、エイジ先生は学校に来るわけだし。
プライベートで会えないだけで学校では見れるってことでしょ?!」




レミがそう言った



そっか、よく考えればそうじゃん



デートができないだけで、会えるんだ



安心して涙を流す




「もう、あなたったら泣きすぎだよ」




そう言うレミも私と同じくらい泣いていた















「2年後の3月1日、卒業式に迎えに来てね」















私がエイジに送ったLINEは既読になることはなく



エイジが学校に来ることはなかった















「エイジ先生は、自ら退職願を出されて謹慎中に退職なされました」















何度電話しても繋がらない



何度LINEを送っても既読にならない



ただただその現実を受け止められなかった





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1つだけ訂正します!



この小説を書き始めた時は自分の名前にする方法が分からなかったので「一ノ瀬沙羅」という名前をつけていましたが、
短編集を書き始めてから分かったので、自分の名前になるように設定しておきました!



これからは自分の名前でストーリーが進んでいきます!



よろしくお願いします🙇‍♀️





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