もう日輪刀を持つ力さえ
あまり残されていない
体力も限界だ
何を根拠にして笑うのか
全く理解出来ない
明らかに鬼の方が不利な状況なのに
良かった…2人共生きている
後は原初の鬼の頸を…
こいつの言葉には怒りが込み上げてくる
耳をかすな 話を聞くな
早く斬ってしまえ
どうしてそんなに慌てるの?
原初の鬼さえ倒せば
平和な世の中になるんだよ
それは本当の事?
だとしたら今までの事も忘れちゃうの?
炭治郎とも義勇さんとも他の皆とも
出会ってないことに?
私から皆が消えるってこと…?
全部消えてしまう…?
遠くから炭治郎が何か言ってる
だけど聞こえない
皆との思い出がなくなるなら私は_
どうしよう…
頭が真っ白だ
体が動かない…このままじゃ…
炭治郎の言葉…?
そうだ…
炭治郎は確かに言った
『来世では他の皆やあなたに会って幸せに生きたい』
何だ…そうだよ
未来への約束はとうに出来ていた
もう失うものなんて何もなかったんだ
母さん…皆…
炭治郎、義勇さん
今、鬼殺隊として最後の任務を全うする
最後の力を振り絞るんだ
4年の時を経て
“原初の鬼”…お前に刃を振るう
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!