
メテヲさんがそこにいる。
もっと感じる事、考える事、やりたい事はたくさんあった。
そのはずが、今は目を見開く事しかできなかった。
体が動かんとしなかった。
また………
あの………ひ……
嫉妬……してたの…………?
次第にメテヲとめめんともりは目と鼻の距離まで縮まっていく。
なんでiemonさんを……ラテさんを…レイラーさんもみぞれさんもヒナちゃんもウパさんも死ななければいけなかったのか、わからない…1人も死んでいいはずがない皆をどうして………
全て言い切る前に、メテヲさんは何か察したような表情を見せた。
録音の声を聞く限りメテヲさんは故意があってウパさんを刺した。これを殺しと言わなくて何になる。
その言葉を聞いた途端…考えてしまった。
メテヲさんのその言葉に寒気がした。
額に垂れた冷や汗が静かに首筋まで慕っていく。
……………
私のせい……?
あの時私がウパさんを引き止めていれば、
私が頼っていたから?
心の支えになっていたから?
それが彼にプレッシャーを与えていたのかもしれない。
頼ってる間もウパさんは1人で抱え込んでいたのかもしれない。
あの時…ウパさんがラテさんのお墓の前で話をしていた日にはすでにウパさんは多くストレスを溜めていたのかもしれない。
そんな彼に…私は何かしてあげた事はあるか…?
人差し指を自身の口元に寄せ、小さく笑みを溢すメテヲ。
その行動一つ一つに顔から溢れてしまうほどの恐怖を感じていた。
………もう何もわからない…………
………………………いや。
……………………関わらなければ…
今は……どうなるのだろう…………
これからは……どうなるのだろう。
ずっと先も……………ずっっっと先だって…………
私さえ………いなければ…………
私がどん底に堕ちてしまっていれば……皆は不幸にならずに済んだのだろうか。
運命の愛……
メテヲさんとの顔の距離が徐々に近づいていく。
それが何をしたいがためかはわかっていた。
そして、「それ」を受け取ってしまえば2度とあの楽しい時間が戻る事がないこと、
心も体も…きっと1匹の悪魔によって作り変えられてしまうことを本能が理解していた。
それをすぐに拒否する事もできた。
けれど…恐らく私がいればこれからも皆に迷惑をかけてしまうのだろう…それならばいっそ、身を委ねてしまってもいいのかもしれない。流れに身を任せ…体を全て悪魔に預けてしまってもいいのかもしれない。
もう疲れた。
何も考えたくない。
私の顔を見つめ…悪魔も喜んでいるように見えた。
1人の女性を堕とすような悪魔の目から私の顔反射されている。
あぁ………私の顔って_________
そこまでですよ。めめさん。
その最後の言葉を聞いた私は、両目をゆっくりと開いた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。