ジョングク「ねぇ、答えて」
あなた「っ...」
抱きしめられたまま、耳元で囁くグクの声に
私の鼓動がどんどん早まっていく。
そんな時。
看護師「ジョングクさーん、どこですか?そろそろリハビリの時間ですよー」
ジョングク「うわっまじかよ....また今度、じっくり話そ」
そう言って、グクは私をパッと離して行ってしまった。
私が呆然していると、
目の前で車椅子が止まった。
車椅子の主を見ると、ふわっとしている、私と同じくらいの人が座っていた。
???「ごめん、車椅子に石が挟まって動かなくなっちゃった。取ってもらっていい?」
あなた「あ、はい!」
よく見ると、タイヤと椅子の間に石が見事に挟まっていた。
あなた「んっ...取れな...きゃっ!」
石が取れたと思ったら、車椅子がその反動で倒れてしまった。
あなた「すっ、すみませ....」
言葉が出なかった。
と言うか、出せなくなってしまった。
車椅子に乗っていた人が私の上にまたがっていた。
さらに、唇にその人の人差し指が当たっていた。
???「あー、どうしよう。この足、今骨折してんだよなー....責任、とってくれるよね?」
満面の笑みで、その人は言った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。