「え、待ってもうこんな時間?!?!遅れちゃう!!!」
「もー、いつまでもママにベタベタしてるからでしょ、!ママはパパのだからね?!」
「…ごめんなさい、パパ、ママと次会えるの、だいぶ先になるだろうから…」
「なっ、!パパにはその寂しさはないのか?!」
「…」
「プッまあまあ、そんなことは置いといて、さっさと行ってきなさい、ほら、私たちは仕事があるから、」
「はーい…ママ、パパ、またね…」
「ええ、」
「体調に気をつけるんだぞ、!」
「はーい!!」
そう言ってママとパパと別れ、私は9と4番の3番線へと走って行った。
壁に突進していく動作は初めのうちはもちろん、怖かったものの、3年目となればもう余裕である。
「急げっ急げっ、!」
9と4分の3番線へとつくと、壁の前に立っている男の子がいた。
「、?、えっとー、新入生かな、?、」
「!!」
声をかけるとその子は思いっきり飛び跳ねた。
「あ、はい!そうです、!!でも少し怖くて…」
「そーだよね!初めのうちは怖いよね!!」
「…」
不安そうに壁を見つめるその子は茶髪で前髪が目にかかりそうになっていたがつぶらな瞳をしていた。
「いい、?、えっとー、」
「、!ウナクです!」
「おけっ、ウナクくん、怖かったら、少し目を瞑るといいわ!ほら、行ってみて!!」
「っ…」
「…後ろから押そうか?」
「あ、!あ!いいです行きます行きます!!」
そう言って、ウナクくんは深呼吸をし、壁へと走っていった。
「、うまく行ったみたい、って!私も行かなきゃ、!」
時刻を示している時計はあともう少しで9時。
9時には列車が出発するのに…
急げっ、!
「えいっ、!」
「あ、!きた!!」
そんな声が聞こえた気がしたが、焦っていた私はその声へと振り向けなかった。
「絶対またコンパートメントに着くの最下位だよ〜!!」

ウナクちゃんこのイメージです↑












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!