あなたside


部屋は狭くもなく広くもなく、丁度良い広さで中心に円形の机があり、それを囲むようにして椅子が3つ並べられていた


そしてそれぞれ席に着く


あなた「さて、単刀直入に言うが…」


儂がそう切り始めると2人も真剣な表情になる


あなた「儂はこの政府…内務省に新たに課を作りたいと思っておるんじゃ」


常尚「新たな課…ですか」


竹治郎「それは一体どういったものなんでしょう？」


あなた「"内務省"に"異能力組織"をつくるというものじゃ」


常尚「異能力組織！！」


竹治郎「異能力は世界的にも幻の存在であり、空想上のものだと信じられてきた…唯一ヨコハマや欧州や英国の一部に存在が認められている状況…その組織を政府につくるなんて異能力を世間に公開するようなものですよ！もしそうなら民が混乱してしまいます！」


常尚「そうです。フシミルとイツァムナー…貴方達英雄も原爆を止めたことで実際話題になり、異能力についても現実に存在するものだと認識されるようになってきました…ただそれは一部の人間だけあり、記事にも"フシミル、イツァムナー、原爆を止める"というようにどう原爆を止めたのかなどの詳細については余り書かれていないんですよ？」


あなた「あぁ、その通りじゃ。だから、この異能力組織は表向きは存在しない組織とする」


常尚「存在しない…？」


あなた「今まで、異能力絡みの事件や揉め事の多くは事件数も少なかったから儂やレオナルドが取り締まってきたんじゃ。だが、最近は増えてきている」


竹治郎「つまり、もう2人だけでは人数的に限界がある…」


常尚「だから異能力組織をつくり、異能力による事件や犯罪の取り締まりをしていってほしいと…」


あなた「そうじゃ。それにこれから一週間後、儂とレオナルドは欧州の方へ旅立つ予定なんじゃよ。その間、儂らはニホンにいないから異能力による事件や犯罪を取り締まれない…だから異能力組織をつくろうと考えたんじゃ」