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第6話

第十九話 裏切りの果て
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2026/07/31 01:02 更新
地下室の奥。
最後の部屋に飾られた一枚の写真。
ねこばは、その写真から目を離せなかった。
そこに写っていたのは――
幼いねこば。
ねこみ。
父。
そして……
もう一人。
ねこば
……お母さん。
誰も言葉を発せなかった。
写真の中には、亡くなったはずの母親がいた。
湊
まさか……。
望月
生きていたのか……?
その瞬間、部屋のスピーカーから声が響く。
管理者
最後の真実へようこそ。
ねこば
誰……?
管理者
このゲームを始めた理由。
管理者
それは、ある一人の人物を探すためでした。
画面に映像が流れる。
そこには、若い母親の姿。
母:「この子だけは、絶対に実験に使わせない。」
母親は、小さなねこばを抱きしめていた。
母:「もし私がいなくなっても……。」
母:「この子を守って。」
映像が切り替わる。
白峰。
神代。
望月の父。
そして、もう一人。
黒い服の人物。
その人物が、すべての指示を出していた。
ねこば
この人が……。
湊
本当の黒幕。
管理者
そう。
管理者
しかし、彼は途中で姿を消した。
望月
だから犯人オークションを作ったのか。
管理者
違う。
管理者
私は、彼を探すために作った。
ねこば
……あなたは誰なの?
長い沈黙。
そして。
スピーカーから答えが返る。
管理者
私は――
管理者
星野ねこばの母です。
ねこば
……!
部屋の奥の扉が開く。
そこに立っていたのは、一人の女性。
少し歳を重ねた姿。
でも、間違いない。
ねこば
お母さん……。
母:「ねこば。」
ねこばは動けなかった。
嬉しい。
でも、同時に苦しかった。
ねこば
どうして……。
母:「ごめんなさい。」
母:「あなたを守るために、姿を消すしかなかった。」
ねこば
じゃあ……今まで全部……。
母:「そう。」
母:「あなたを守るための試練だった。」
望月
でも、たくさんの人が傷ついた。
母は目を伏せる。
母:「その通り。」
母:「私のやり方は間違っていた。」
湊
だから終わらせるんだ。
母はうなずく。
母:「犯人オークションは今日で終わり。」
悠真
……。
悠真は静かに壁にもたれていた。
ねこば
悠真。
悠真
僕は……。
悠真
何を信じればいいか分からなかった。
ねこば
だったら、これから探せばいい。
悠真は少し驚く。
悠真
僕を許すの?
ねこば
許すかどうかは、まだ分からない。
ねこば
でも、変わることはできる。
悠真は初めて、小さく笑った。

数日後。
犯人オークションの存在は公表された。
十五年前の事件。
実験の真実。
隠されていた記録。
すべてが明らかになった。
白峰たちは裁かれ、研究所は閉鎖された。
望月は、ねこばの隣に立っていた。
望月
まだ僕を許してないよね。
ねこば
うん。
望月
……。
ねこば
でも。
ねこばは笑う。
ねこば
もう一度、信じる努力はする。
望月は静かにうなずいた。
湊
長い事件だったな。
ねこみ
でも、終わった。
ねこばは空を見上げる。
長い間閉じ込められていた過去。
失った記憶。
裏切り。
悲しみ。
それでも――
最後に残ったのは、人を信じる気持ちだった。
ねこば
もう誰も、犯人にされる必要なんてない。
ねこば
真実は、誰かを傷つけるためじゃなくて……。
ねこば
未来を変えるためにある。
こうして。
十五年前から続いた「犯人オークション」は幕を閉じた。
しかし最後に、ねこばの机の上へ一枚の紙が置かれていた。
そこには、見知らぬ文字。
『次のオークションを始めよう。』
ねこば
……。
終わったはずの事件。
しかし、新たな謎はまだ消えていなかった。
―Bルート「裏切りエンド」 完―

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