次の日からいつも通りの日常に戻れた
──と思ってた。
教室で次の授業の準備をしていた時、昨日怒らせてしまったであろう彼に声をかけられた
意外と普通?怒ってなかったのかな
萌…名前呼び…?
泣いちゃダメだ
な、泣いちゃダメ…
泣いちゃ、
ぼろぼろと涙が溢れる
止まらない。1度泣くと止まらない
慰められるともっと涙が溢れた
──────ガラガラ
私は1番会いたくなかった人に会った。
咄嗟に走って教室から出た
疲れた。ここまで来れば大丈夫かな。
私が校舎裏のベンチでひと休みしていると足音が近づいてきた。
タッタッタッ…
なぜ校舎裏の森で話なんかするんだ。
なにを企んでいるんだ
呼び出された。何があるか分からない。
なにか対策を練らないと…
どこにいるのか心配だったけれどハーツに居たんだ
状況が理解出来ていないグリムに先程起きた事とお願いしたいことを話した
放課後
呼び出したくせに萌が全く来ない。
帰るか悩んでいたら今朝も聞いたあの気色の悪い足音が近づいてきた
タッタッタッ…
萌と話をしながらグリムがどこにいるのか探す
腹が立つ。
グリム…どこだろう
グリムだ
萌はそう言いながら笑っている
地雷を踏んだ
カチカチカチカチ…
カッターだ
ビッ…!
ヒラッ
───ボロい白黒ストライプ柄の布が落ちる
ブォンッ!!
グリムは数メートル先に飛ばされた。
なんでこんなに投げる技術が高いんだ。
追いかけようとした次の瞬間
私の首元にカッターを近づけた。
すこし刃があたり、血が垂れる
ザクッ
─────血が垂れる。
痛くない。
萌は自分の腕を深く切り刻んでいた。
そして萌は息を吸い、
叫び、泣き始めた
足音がこちらに向かってくる
なんでエースがここに?
何言ってるの
とりあえず誤解を解き、状況を説明しようと思った。
考えがまとまってはいないが、伝えたいことを一言ずつでも言おうとした
過呼吸になって言葉が上手く出てこない
また“前”みたいに信じてもらえないかもしれない
───グリム。
グリムをまず助けないと
私は逃げるように走った
でも逃げたんじゃなくグリムを探すために走ったんだ。
逃げたとしてもエースから、あの状況から逃げたんじゃない。あの空気、私を否定する空気から逃げたんだ
息が上手く吸えない。でも私がグリムを連れて遠くに行かないとグリムも共犯にされてしまうかもしれない。
───走らないと
















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。