あなた
「ここ?」
サイモン
「そうだよ」
あなた
「へぇ…どうやって入るの?」
サイモンは僕の手を引いて、下を指した
あなた
「え、本気で言ってる?」
サイモン
「もちろん本気だよ」
風邪ひいちまうよ
まぁ…しょうがないか
サイモン
「大丈夫…泳げるか聞いてなかったね」
あなた
「泳げるよ。それは大丈夫」
なら行こうと手を引っ張って、彼はそのまま飛び込んだ
僕もそのまま飛び込んだ
冷たい水が服の中に入ってくる
僕は泳いで、はしごの傍に行き、そのまま登った
その後ろをサイモンが着いてきた
無事、上に辿りついた僕の手をまた引っ張った
3分ほど歩いただろうか。サイモンは扉をあけて、部屋に入り、階段を下りた
彼が下に行けば、3体のアンドロイド彼の元へ行った
抱き合って、再会を喜んでいるようだ
周りのアンドロイドもその光景を見て、喜んでいる
サイモン
「僕の仲間たちだ」
あなた
「たくさんいるんだね」
僕がそう言うと、女のアンドロイドが僕の手を握った
ノース
「あなた、私たちを助けてくれた人間よね」
あなた
「あの時の…そうか。ここがジェリコなんだね」
マーカス
「その通りだ」
僕はその声を聞いて、思わず後ろを振り向いた
あなた
「マーカス!驚いた…こんな所で会えるなんて」
あなた
「君もアンドロイドだったんだね」
マーカス
「あぁ…実は頼みたいことがあるんだ」
あなた
「僕にできることなら何でも」
マーカス
「俺たちと一緒に行動して欲しい」
あなた
「構わないよ」
マーカス
「ありがとう」
そう言うと彼は右手を差し出してきた
僕はバツが悪く、左手を出した
ジョッシュ
「なんで左手を出すんだ?」
…痛いところを疲れてしまった
あなた
「あー…それは、色々あって…あまり深く聞かないで貰えると嬉しいんだけど…」
サイモン
「仲間になるんだ。隠し事はなしだ」
あなた
「…君らのことをもっと深く知ってからにするよ」
マーカス
「まぁいい。それより服を着替えた方がいいんじゃないか?」
あなた
「そうさせてもらうよ」
とは言ったもののタオルがないもんだから、濡れた体に新しい服を着ても同じだろう
とりあえず、火があるところに行こう
ダニエル
「あなた!」
あなた
「ダニエル!?」
まさか彼がいるなんて
ダニエル
「あなた、なんでここにいるんだ?」
あなた
「色々あってね」
あなた
「ダニエル、僕、体を拭けるタオルみたいなのを探してるんだ。ここにそういうのはある?」
ダニエル
「あるよ!少し待ってて」
ダニエルはそう言うと、奥の方へ走っていった
2分して戻ってきたダニエルの手元にはタオルがたくさん持たれていた
ダニエル
「はい」
あなた
「ありがとうダニエル…でも1枚でいいよ」
ダニエル
「あ、あぁ…そうだよな、ついあなたには助けてもらったから、お礼をしたくて…」
やっぱりもう1枚貰うねと言うと、彼は喜んで僕にもう1枚渡してくれた
あなた
「…じゃあ、着替えるための部屋とかあるかな?」
ダニエル
「もちろんだよ!ついてきて!」
彼はどうやら、僕に随分懐いてくれてるみたいだ
僕はダニエルの後ろをついて行った
ダニエル
「俺は仲間のところに戻るよ」
あなた
「本当に助かったよ。ありがとう」
お礼を言えば、彼は照れくさそうにしてその場を去った
あなた
「…さてと」
僕は服を脱ぎ、服の水気をとった
それから体を拭き、パンツを脱ぐためもう1枚の腰にタオルを巻き、下半身を隠した
全ての服の水気をとって、袋に入れ、新しく服に着替えた
左の肩の包帯も変えようと思い、新しく包帯を取り替えた
その後に右腕を見た
あなた
「…チッ」
思わず舌打ちが出たのは、右腕に少し傷がついたからだ
カバンからブルーブラッドをだして、傷ついて少なくなったブルーブラッドを追加する
こんな所他の人に見られたらたまったもんじゃない
人間なのに体の1部がアンドロイドと一緒
僕は気に入ってるが一般的には気味悪がられる
僕も100パーそうだと思う
右腕を撫でて、それからブルーブラッドの袋の口を閉めた
服を着ようとしたその時だった
扉が開き、そこからサイモンが入ってきた
サイモン
「あなた?」
見られた
咄嗟に僕は彼の腕を掴み、扉を閉め、扉の前に立った
あなた
「今見たことは誰にも言わないで」
サイモン
「…分かった」
あなた
「僕のこと気持ち悪いと思った?」
サイモン
「まさか、そんな訳ないだろ」
彼は真剣な目で僕を見た
サイモン
「さっきまでいた彼だが…」
あなた
「ダニエル?」
サイモン
「そう彼だ。彼のこと好きなのか?」
予想外な発言に僕は服を着るのを辞めた
あなた
「なんでそう思うんだ?」
サイモン
「…いや、なんでもない」
ダニエルとサイモンは同じ顔をしている
同じ型ということだ
まさか、僕がダニエルと同じ顔だから救ったとでも思ってるのか?
あなた
「いっておくけど、君がどんな顔でも君を救うつもりだったし、何を恐れてるのか知らないけど、君を見棄てたりなんて」
あなた
「絶対にしないから」
サイモン
「…分かった」
話を変えないと…
あなた
「君が信用してるアンドロイドは誰?あの3人以外で」
サイモン
「…ジョンだ」
あなた
「へぇ…」
ジョン…知っておいた方がいいかな?
あなた
「そろそろみんなの所へ戻ろう」
みんなの所に戻るとマーカスが僕に近づいてきた
マーカス
「あなた、もう出発の時間だ」
あなた
「随分早いんだな」
僕はそう言い、彼らについて行こうとした時
「おい!僕に近寄るな!」
僕が行くのに不満があったのだろう
あるアンドロイドが僕の肩にぶつかってきたのだ
「人間の癖に…なんでここにいるんだ?」
もう1人のアンドロイドがそう言い、僕の肩を揺らした
マーカス
「おい、やめろ」
「なんでだよ、マーカス!」
「俺たちを奴隷にした人間と同じに決まってる!」
あなた
「…僕のことどう思ってもいいけど、それはつまり変異体のアンドロイドが全員野蛮だと言ってるのと同じだ」
「なんだと?」
「野蛮なんて言うな!」
2体のアンドロイドは反省していないようで、そのうちの1体が僕に銃を向けた
あなた
「…足を撃つつもりか?」
「うるさい!黙れ!」
ノース
「あなたたちやめなさい!」
あなた
「撃てよ」
ジョッシュ
「は…?」
酷く驚いた顔をするアンドロイドたち
止めるマーカスたち、僕を撃とうとした2体のアンドロイド、それから傍観者
あなた
「だが、撃ったら君らは後悔する…僕が他の人間と違うからね」
「脅しか…?そんなの俺には効かないぞ!」
彼はそう言い、僕の左足を撃った
バンッ!と銃声がした
アンドロイドたちが悲痛な声をあげた
「お…前、人間じゃ…ないのかよっ!」
あなた
「…人間だよ」
ダニエル
「あなた!」
ダニエルが僕の傍に来てくれた
ダニエルは僕に肩を貸してくれた
あなた
「ありがとう…」
座れるところに座るとダニエルがブルーブラッドを渡してくれた。僕はそれを受け取り、左足を外し、穴が空いたところにブルーブラッドを入れていく。そして右手で左足の穴を塞ぎ、また装着した
あなた
「ダニエル…君は僕の1番の親友だよ」
そう言うとダニエルの顔はものすごく笑顔になり、喜び抱きしめてくれた。僕も抱き返した。彼は友達という存在が欲しかったのだから。僕も欲しかったから
マーカスが僕の元へ来た
マーカス
「あなた、申し訳なかった」
あなた
「人間を恐れるのは悪いことじゃない。謝らないで。さぁ、そろそろ行かないと…だろ?」
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。