myzm.side
プルルル.プルルル.プル..ッ
『 もしもし。 』
「 ......... 」
『 もしもし。聞こえてる...? 』
「 ...かいくん.... 」
『 何、どうしたの 』
「 ....ほんとッ...にッ...辞めちゃうのッ.... 」
『 うん。辞めるらしい。 』
「 ッ.... 」
「 寂しくはッ....ないのッ...? 」
『 .... 』
「 私はッ....凄く寂しいよッ.... 」
『 寂しくないと言ったら、嘘になるかもしれない.... 』
「 じゃあッ..... 」
『 ごめん..... 』
「 ううん....私の方こそごめん.... 」
「 かいくん... 」
『 なに? 』
『 かいくんには私達のこと....この世界はどんな風に見えた?... 』
『 どうだろう.... 』
『この世界...こっちの世界は俺自信を見てくれる気がした.... 』
『 俺には分からないことも沢山あったし、結構恵まれてたかもね.... 』
「 そっか.... 」
「 やり残したこととかないの?... 」
『 やり残したこと..... 』
『 あ...ひとつだけ、やり残したことがあるな.... 』
「 何をやり残したの?彼女としてにじさんじバーチャルライバー黛灰の最後を見届けさせてよ 」
『 そうだね...じゃあ、今からあなたの家に行ってもいい?... 』
「 え?.... 」
『 にじさんじバーチャルライバー黛灰として最後に君を抱きしめたいんだ... 』
「 ッ....そんなのッ.... 」
「 そんなのッ.....ずるいよッ.......」
『 じゃあ、行ってもいいよね 』
「 当たり前じゃんッ..... 」
『 ありがとう...』
『今から家出るから待ってて、あなたの好きな物買って行くから2人で食べて映画でも見ながらゆっくり過ごそう 』
「 うん....待ってる....かいくんが気に入ってたアイスココア作って待ってる... 」
『 フッ...それは楽しみ...冷房付けて部屋涼しくしといてね。外凄く暑いから...』
「 分かった...早く来てね?...」
『 仰せのままに 』
[END]
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。