北斗side
案の定起きれなかったあなたを車に乗せて
マネージャーの運転で事務所に向かった。
北斗「あなた、着いたよ」
『ん、……
まだ、寝てる、』
ジェシー「hehe、赤ちゃんみたい
ばぶー、って笑」
『……ジェシーやだ』
ジェシー「えっ」
まだほとんど目も空いていないあなたを背負うと
首元に当たったあなたの頬が熱いことに気づいた。
北斗「あなた、なんか熱くない?」
『あつくない』
北斗「苦しくない?」
『くるしくない』
当の本人はそう言っているけど
息が辛そう。
それに、すごく熱い
北斗「楽屋で熱測ろっか」
『んー、』
ジェシー「あなた熱あるの!?」
北斗「まだ分かんないけどね」
そうやって楽屋で熱を測れば
予想的中。
38.5°Cもあった
北斗「あなた、どうする?
体調辛かったら今日の仕事キャンセルもできるって」
『明日オフだし、大丈夫』
北斗「……そっか」
衣装に着替えれば、
すっかり仕事モードのあなた
さっきまではまともに会話も出来なかったから
また、無理をしていそうで
正直、怖い。
北斗「……すごいね、あれ」
樹「スタッフさんに言ってないんでしょ?」
北斗「まぁ、言いたがらなかったから」
樹「そのうち倒れるんじゃねぇの、まじで」
冗談には聞こえないその言葉
あんなに細いあなたを見れば
みんなそう言うだろう。
北斗「あなた、大丈夫?」
『うん、ぜんぜん』
北斗「今日の撮影もう終わりだから
帰って休みな」
『ん、ありがとう』












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。