第26話

一瞬の思い出🕰️
26
2023/05/04 01:14
菅野 夏目
……相変わらず草だらけ……
目の前に立ちはだかる草を手でかき分け、やっと2つのお墓が見えた。
菅野 夏目
なんで恭介兄ちゃんはここに呼んだんだろ……
何かないかと、お墓の周りをぐるぐる見ていると、古そうな紙が落ちていた。
菅野 夏目
なにこれ?
○月▲日


なんか、不思議な体験だったなぁ……
未来から来たと言う少女に会った。
何故か、僕のことを知ってるらしい。
すぐに帰っちゃったけど、こんな不思議なことはあるものなんだなぁ……
日記の1ページがあった。
菅野 夏目
すぐ帰ったって……どういうこと?
私は、恭介兄ちゃんと数年もかけてここに帰ってきた。
すぐに帰っちゃったとは言えない気がする……
他に何か無いかと探したが、なにも見つからなかった。
菅野 夏目
……恭介兄ちゃんはやっぱり…不思議な人だな……
菅野 夏目
……。
このお墓……恭介兄ちゃんが亡くなってから誰もお参りに来ていないのかな……
菅野 夏目
掃除でもしていこっと
























数十分後
菅野 夏目
ふぅ…こんなもんかな
菅野 夏目
お参りして帰るk
ずりっ!!
菅野 夏目
えっ……?!
なにかに滑って、私はどこかへと落ちていった。
菅野 夏目
イテテッ……
菅野 夏目
……え?
ここって……
菅野 夏目
また江戸時代に戻って来たのかな……
蘇る記憶……
菅野 夏目
まって、着替えなきゃ危ないじゃん!!
私は、すぐに身を隠した。
菅野 恭介
……大丈夫…?
菅野 夏目
えっ……
菅野 恭介
慌てていたようだけど……
菅野 夏目
恭介兄ちゃん……!!
菅野 恭介
えっ……知り合い?……
恭介兄ちゃん……私のこと覚えていない…?
菅野 夏目
あ……いや、なんでもない…です
菅野 恭介
見慣れない服……どこから来たの?
菅野 夏目
……
菅野 恭介
取り敢えずこれに着替えて、僕の家に来ない?
菅野 夏目
ありがとう!…ございます
恭介兄ちゃんにはずっとタメだったから、丁寧語だと違和感を感じる……
恭介の屋敷にて
菅野 恭介
えっと……出身は?
菅野 夏目
……未来の日本です。
菅野 恭介
ええっ?!未来?!
菅野 恭介
帰り方は……?
菅野 夏目
あ、えっと……分かります!
菅野 夏目
でも、恭介兄ちゃん……に話したいことがあって……!
せっかくここに来れたんだから最後に伝えなきゃ…
菅野 恭介
話したいこと…?やっぱり……僕を知ってるの?
菅野 夏目
あ……えっと……知ってると思うんですけど…
多分、今目の前にいる恭介兄ちゃんは知らないのかもしれないというか……
菅野 恭介
取り敢えず、話したいこと、聞かせてよ
菅野 夏目
……恭介兄ちゃん。
夢にあったようなことが起きないように……

    
恭介兄ちゃんのような自分の意見をしっかり持っている人が理不尽に脅かされないように





























菅野 夏目
自分を…自分の人生を生きてね






















菅野 恭介
……?
今、私の目の前にいる人は、私のために私の人生に寄り添ってくれた人。


自分が持ってる意見で、自分を傷つけないでほしい。



相手の意見に傷つけられないでほしい。
未来でも今でも恭介兄ちゃんが優しい人であって欲しい。
菅野 夏目
未来で会えることを楽しみにしているね


























恭介兄ちゃんは唖然としていたが、すぐに
菅野 恭介
……うん、また未来で
菅野 恭介
じゃあ、気をつけてね
菅野 夏目
うん!
池に入り、またお墓のところに戻ってきた。
菅野 夏目
……日記ってそういうことか……
菅野 夏目
恭介兄ちゃんにとっては、確かに一瞬だったかも…
なにわ
中途半端ごめん!!
多分次回最終回です!!
(意外と短かったw)

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