『ほら、置いてくよー?』
「え"っ!待って待って!」
『ほら!』
「わぁ!綺麗だね!」
『でしょぉー?』
一面に広がる海。
あの先には、何があるのだろうか。
水平線から出てくる太陽を見ていると、どんどん、僕も"君"はオレンジ色に染っていく。
まるで、世界全体は温まっているように。
『"無限"ってあるのかな?』
「……さぁ…」
『不思議だね。』
「そうかな?」
『うん。不思議に思わないの?』
「……僕は、世界よりも、無限よりも、」
自分が不思議だ━━━━━━━━━━━━━━━
久しぶりに会えた君とする会話はとても楽しかった。
綺麗な海を眺めながら喋っている中、君の表情が気になって、横を見た。
そのには、本当は存在していなかった物体のような、そんな君が涙を流して海を眺めていた。
涙の意味も知らないけど、君に言葉を届けることは出来なかった。
だって、涙を流して何処か遠くを眺める君を美しいと思ってしまったから。
今にも消えていってしまいそうな君が儚く美しかったから。
ある1面の草原の上。
君に言われた"無限"の不思議の理由。
その不思議だと思う心情を、この世に生まれておいてこの世のことを何も知らないという自分の不思議に悩まされながら、話を聞いていた。
"僕"は……
第三章
「"生"の不思議。"死"の不思議。」𝕖𝕟𝕕 𓂃 𓈒𓏸
第四章
「最後は草原で。」












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!