西谷「大地さん...チワっす。」
澤村「どうして西谷がここにいるんだ。」
私「私がついてきてほしいとお願いしました。連れまわしてすみません!」
澤村「えっと....」
私「西谷くん、田中くん、縁下くんと同じクラスの北原あなたです。」
西谷「大地さん、違います。俺が北原にお願いしてついてきてもらったんです。」
田中「ノヤっさん...」
西谷「旭さん、まだ戻ってきてないんですね。あの意気地なし。」
田中「先輩に向かってそんな言い方!」
西谷「俺がつないだボールを勝手にあきらめるやつはエースでもなんでもない!」
縁下「おい!西谷!!!」
西谷くんは走ってどこかへ行ってしまった。
私「...待っててあげてください。西谷くんも、先輩さんも。ちょっとだけ時間がかかるだけなはずなので。」
澤村「.....」
私「練習の邪魔をしてしまい、すみませんでした!ここで失礼します。田中くん、縁下くん!練習頑張ってね!」
田中「お、おう.....」
-澤村side-
北原さんだったか....
どこまでこちらの事情を知っているのかはわからないが、
なんだろう、この安心感は。
西谷がもどる間は彼女に任せても大丈夫な気がする。
「さ!おまえら練習再開するぞ!!」
あと少し。それまでは俺があいつらの帰る場所を作って待っているんだ。
-北原side-
「西谷くんどこまで走って行ったんだろう...」
走って行ったであろう道を行くが見当たらない。
〇〇「西屋さんって『リベロ』ですよね?」
西谷「西谷だ。どうしてそう思うんだ。ちっちぇからか。」
声が聞こえるほうへ向かうと誰かとしゃべっている西谷くんを見つけた。
〇〇「レシーブが上手いから。リベロってレシーブが上手いからできるポジションですよね。」
西谷「よくわかってるじゃねーか。」
〇〇「あとキャプテンが言ってました。烏野の守護神だって。」
西谷「しゅ、守護神!?////なんだそれ、そんな、大袈裟な///....ほんとに言ってた?」
〇〇「ウン、ウンウン」
西谷「そ、そんなこと言われてもなー!!チクショーー!大地さんめ!!」
〇〇「でも俺、レシーブ下手くそで。バレーで一番大事な部分なのに....
だから教えてください!!西、西谷先輩!!!」
西谷「先輩......!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「お前....練習あとでアイスおごってやる。なんてたって先輩!だからな!!!」
よかった。西谷くんいつもの調子に戻ったみたいで。
1年生くんかな?ありがとう泣
そしてそのあとは西谷くんを1年生くんに任せて教室へ戻った。
-教室-
奈々「あ!あなた!や~っと見つけた!!ずっと探してたんだよ!?!?」
私「奈々!ごめんごめん!学校ウロチョロしてたらちょ~~っと迷っちゃって笑」
奈々「ただでさえ方向音痴気味なんだから~、早く帰ろ~!」
私「うん!!」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。