※卒業メンバー出てきます
2月14日、乾がチ〇ルチョコを買ってオフィスへ向かうと、山本とこうちゃんが先に来ていた。
それから、山本が保冷バッグから箱を一つ取り出す。
乾は恐る恐る、それを受け取る。
山本の料理音痴は周知の事実であり、乾もそれを恐れていたのだ。
なにせ山本は、三年前のバレンタインはチョコとは言えない何か、その反省を活かしたという二年前は砂糖90%の激甘チョコレート、さらにその反省を活かしたという去年は、カカオ100%の激苦チョコレートを作ってきたのだ。
今年はどんな代物になっているのか、乾はビクビクしながら、とりあえず見た目はチョコレートの形のソレを口に運ぶ。
ちゃんと中身もチョコレートだ。
山本は乾の反応に、得意げにうんうんと頷く。
こうちゃんがげっそりとしながら言う。
毎年地獄のチョコレートを食べさせられてきたんだろうな、と乾は気の毒に思った。
問が、今にもスキップをしそうな勢いでオフィスに入ってくる。
問はニコニコで、持っていた袋からチョコを取り出した。
山本が箱を差し出す。
問はやはり怯えながらチョコを食べ……
山本は問の反応に、嬉しそうに頷く。
こうちゃんが呟くと、山本は今度は激しく頷いた。
乾がポツリと呟き、ますます山本の口を尖らせる。
その様子に乾がニヤニヤ笑っていると、須貝がオフィスにやってきた。
それからオフィスにいる人数を数え、残念そうな顔をする。
問が訊くと、須貝がレジ袋から商品を取り出した。
二人が来るのを待っている間に、四人は須貝にチョコを渡す。
それが終わったとき、タイミング良く志賀ととむがやってきた。
問が嬉しそうに二人の手を取って引っ張り、六人で中身を食べる。
とむがカバンからおもむろに箱を取り出し、箱の中から個包装の袋を出して全員に配る。
乾の言葉に、他の人々がキョトンとする。
皆の反応に、今度は乾がキョトンとした顔になった。
しばらくはてなマークが浮かんでいた一同だが、とむが顔を赤らめて俯いていることに気づいた途端、ニヤニヤし始める。
乾だけが状況を飲み込めず、困惑している。
とむは何も言わず、俯いたままだ。
喚く乾を見て、イタズラ好きな人々はニヤニヤと笑っていた。
一応オフィスわちゃわちゃではありますが、とむ×乾でもありましたね
乾さんは前回あまりにも報われなかったので……笑
レモンの花言葉、ぜひ調べてみてください🍋
もう一個物語を書くか迷いつつ、でもそれホワイトデーに回す……?となっている漢検前日の女です✋
ハッピーバレンタイン🍫💓












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!