第32話

本当の勝者 (乾×こうちゃん/💌)
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2026/01/21 10:00 更新




















































    ある日の帰り────



乾がオフィスのドアを開けると、ブワッと強い風が吹き抜け、乾の鮮やかな赤髪が揺れる


さむっ……


今日はバーガンディーのマフラーを巻いてはいるが、あいにく手袋を忘れてしまった
仕方なくコートのポケットに手を突っ込んで、歩き始める

























    今日は上手い編集が思いついたな〜などと考えていると、突然後ろから肩を叩かれた


こうちゃん
よっ
うわ……!?


両手をポケットに突っ込んでいたため、危うく顔から転びそうになる
しかし、乾の体が地面に倒れることはなかった


え……?


乾が顔を上げると、そこには困り眉でくしゃっと笑うこうちゃんの顔。


こうちゃん
いや、ごめん
まさか手突っ込んでると思わなくて
あぁ〜……。いや、それは俺の自己責任なんで
気にしないでください


こうちゃんは「そっか」と言って、乾の肩から手を離す


こうちゃん
……一緒に、帰ってもいい?
そりゃあもちろん


他愛ない会話をひとしきり終え、沈黙の時間が続く



耳に入ってくるのは、街を走り抜ける車の音と、止みそうにない風の音だけ。
そんなとき、こうちゃんの耳に「はぁ〜、さむ」という低い声が聞こえてきた
右を見ると、口の前で両手をこすりながら息を吹きかける乾の姿。


こうちゃん
……手袋、持ってないかんじ?


こうちゃんの声に気がついたのか、乾は動きを止め、目だけこちらを見てから頷いた


家に忘れちゃったみたいで
こうちゃん
そっか
こうちゃん
じゃあ……


そう言ってこうちゃんは、突然乾の手を取る


ふぇ……っ?


乾が驚くのも構わず、こうちゃんは乾の両手を上下から包み込んだ


ふふ、あったかい……
こうちゃん
ほんと?よかった


微笑んだ乾は、こうちゃんの両手首を片方ずつ掴んで、そのままこうちゃんの頬に当てる


こうちゃん
つめたっ!?
へへ、自分だけ驚かせたと思ったら大間違いですよ?


首をコテンと傾げて笑う乾の顔は、完全にいたずらっ子のそれだった


それに、俺より寒そうな恰好してるし……


そう言って、乾は自分がつけていたマフラーを外し、こうちゃんの首に巻いていく


こうちゃん
(くっそ……目合わせらんねぇ……)


こうちゃんはただただ下を向いて、乾の手がマフラーを巻いていく様を見ていた
……のだが。



巻き終わって「よし」と言った乾は、こうちゃんがお礼を言う前に、こうちゃんの顎を持って顔を上げた


こうちゃん
な……


乾の目だけを見て自分の黒目をキョロキョロと動かすこうちゃんに、乾は微笑んでから、こうちゃんの頭を優しく撫でる


よく似合ってますよ、────。


こうちゃんはその言葉に、顔を耳まで真っ赤にして俯いた











































































































────のところには、「こうちゃん」「渡辺さん」のように、皆さんのお好きな呼び方を入れて読んでください




※ぬいさん右多めっぽくなったけど、総ダメージ数はぬいさんの方がたぶん高いから許して





【お詫び】
前回の「リアル闇鍋 答え合わせ編」にて、志賀さんの食材を書くのをすっかり忘れていました……
申し訳ありません!!!!!
志賀さんのを追加した状態で更新しましたので、ぜひもう一度読みにいっていただけると嬉しいですm(_ _)m



追記:山本さんの食材はもともと「馬刺し」だったのですが、理由をど忘れしたため、水城奏汰様の「鶏肉」を採用させていただきました











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