時は戻り、純里視点に移る
純里が1歩を踏み出す
次に足が地を踏みしめる頃には、景色が変わり既に精霊塔の前にいた
純里は精霊塔の扉を開け、中へとはいる
純里は一瞬目を見開く
だが直ぐにいつものツンとした顔に戻り言った
純里の目線の先、そこには涙で顔をぐちゃぐちゃにした璃杏の姿があった。手は何度も何度も鈴が消えた地面を殴り引っ掻いたのだろう。皮が擦れ、青あざができ、爪が所どのろ剥がれ地面を赤く染めても璃杏はその手の動きを止めない
純里は、背後から璃杏の手を掴み無理やりにでもやめさせる。
純利は、聞き分けの効かない子供をあやすように優しくゆっくりと璃杏に話しかける。
璃杏は先程の出来事を純里に事細かに話した
純里は腰に手を当ててじっと聞いていた
璃杏が何かいいかけたところで純里が動いた
ペチン!っという音が響き渡る
純里が璃杏を叩いたのだ。璃杏、そして叩いた純里すらもめを見開き困惑している
純里は完璧なまでの土下座を見せる
意図的ではない、と璃杏は分かっていた
本能的に手が出たのだろう、と
璃杏はわかっていた
自分が言いたかったことを純里は気づいたのだ
『私のせいです』
璃杏はこういうつもりだった
この言葉はひどく純里が毛嫌いする言葉だ
ジンジンと痛む右頬を擦りながら璃杏は純里を見た
いつもどうりの仏頂面、でも微かに悲しみが混じっている

















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。