第50話

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2026/03/23 13:00 更新
[  YG side  ]













家に帰ると、

玄関の灯りがついていた














ドアを開けた瞬間、

甘いだけの香水の香りがする




前までは、こんな匂いはしなかった




















玄関には小さな靴と、

見慣れないヒールが並んでいて、

その光景にも

少しずつ慣れてしまっている自分がいる




















どうしてこうなったのか、

何をどこで間違えたのか、

今でも分からない








俺らは別に

結婚してたわけじゃない



タイミングがなくて、

籍を入れてなかった…

















あなたのYGの娘の名前が生まれたら、

ちゃんと責任は取るつもりだった









でも、

あなたのYGの元パートナーの名前あいつが逃げた時点で

それも終わった


















よりを戻す気なんてさらさらない















ただの痴話喧嘩ならまだしも

今はあなたのYGの娘の名前がいる













許すとか、

許さないとか、

もう、そういう次元の話じゃなかった







あなたのYGの娘の名前にとって

あなたのYGの元パートナーの名前あいつは、

母親だから…



だから、

この家で暮らすことを、

止めなかっただけだった






























リビングに入ると、

ソファの上に畳まれた洗濯物が置いてあった









その横で、

あなたが静かに服を畳んでいて

一度、足が止まる














ただ洗濯物を畳んでいるだけなのに、

その光景がやけに静かで、

やけに目に残った











前は、

この光景の中に

当たり前のように自分もいたはずなのに…



今は、

少しだけ、

入っていけない















ここは俺の家のはずなのに、

少しだけ、居場所がなかった















(なまえ)
あなた
  …あ、おかえりなさい  










顔を上げて、

少しだけ驚いた顔をして、

それからいつもみたいに笑う









𝖸𝖦
𝖸𝖦
  ……ただいま  










それだけ言って、

それ以上は何も言わなかった










何を話せばいいのか、

分からなかったし

少しだけ、目が合っても

すぐに逸らされる













その一瞬の表情が、

頭から離れなかった










(なまえ:YGの娘の名前)
あなたのYGの娘の名前
  アッパ!  









奥から走ってきたあなたのYGの娘の名前が、

そのまま足に抱きつく









𝖸𝖦
𝖸𝖦
  ……ただいま  








いつものように、頭を撫でる








(なまえ:YGの娘の名前)
あなたのYGの娘の名前
  オンマがね、さっきね―  









当たり前みたいに、

その言葉が出る





少しだけ、手が止まる








𝖸𝖦
𝖸𝖦
  …そうか  












それだけ言って、

もう一度頭を撫でた






















リビングのテーブルには、

見慣れないカップ



ソファの端にはバッグ、

テーブルにはネイルの道具、

洗面所には化粧品が増えている















この家に、

もう一人住んでいるんだと、

改めて思う


























追い出そうと思えば、追い出せた








ここは俺の家で、

あなたのYGの娘の名前の家で、

あなたのYGの元パートナーの名前あいつの家じゃない



でも、

それを決めるのは、

俺じゃなかった












『アッパとオンマと住みたい』













あなたのYGの娘の名前がそう言った瞬間、

この家のことは、

もう俺一人で決めていい問題じゃなくなった













納得したわけじゃない

許す気もない…













でも、

俺の気持ちなんて、

関係なかった







それだけだった


































夜、あなたのYGの娘の名前を寝かせて、

リビングに戻る

















静かだった

















前まで、この時間は、

キッチンに明かりがついていた











水の音がして、

食器の音がして、

小さな足音がして、

それが普通だった

















今日は、何も聞こえない















そこで初めて、

家が静かすぎることに気づく















……どこだ
















そう思って、

自分が誰を探しているのか気づいて、

少しだけ眉を寄せた





















名前を呼べば、

すぐに「はい」って返事がして、

手を止めてこっちを見る












少し首を傾げて、

何でもない用事でも、

ちゃんと最後まで聞く



そのまま、

すぐ隣まで来る
















あの距離が、

当たり前だった



















でも、

今は呼べない…




手を伸ばしたら、

どこかに行ってしまいそうな気がして…













呼べば来るのに、

呼ぶ理由がない
















それだけで、

前より少し遠い気がした











































………あなた























静まり返ったリビングで、

気づけば、

心の中で名前を呼んでいた














それだけで、

目の奥が少しだけ熱くなる












みっともねぇ…



















小さく息を吐いて、

顔を上げる



















目を閉じると浮かぶのは

名前を呼ぶと、嬉しそうに笑う

あなたの顔だった




















ゆっくりと、

目を開けると







誰もいない…
















……それが、

今の俺だった













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