先生「さて、今日はな、転校生がきてんねん。早速自己紹介してもらおかあ、入ってきてええよ！」


ちらりとドア窓から先生を見ると、こっちこっちと手招きしていた。

緊張しながら教室へ入る。


教室内を見ると、真ん中の列の一番後ろにはさっきの金髪の失礼な発言男がいた。

頬杖をつき、ふてぶてしくこちらをじーっと見ていた。


やば、目が合っちゃった…



先生「はい、じゃあ自己紹介よろしく」


『はい、！宮城県から転校してきました、あなたの名字 あなたの下の名前です。兵庫県はほぼ初めてなので、色々教えてください、よろしくお願いします！』


在り来りな自己紹介を済ますと、
わー、標準語やー、東北の訛りとかあるんかな？、よろしくなー、などの様々な声が聞こえる。


先生『席なんやけどな、ここの1番後ろの席の…侑の隣空いとるから、そこ座ってや』


ゲッ…
侑って、あの金髪暴言男…？！！しかも隣？！！


侑「ちょお先生、俺の隣要らんゆーたやん！！しかも女子て！」


先生「なんや侑、あなたの名字さんが可愛いからって緊張するんかあ？」


侑「なっ…そんなんとちゃいますて！」


でっかい声だなぁ…

すみませんねえ、"喧し豚"が隣に来ちゃって…ꐦ 
と、心で怒りながら席に座る。

それにしても、さっきから女子からの目線が痛いような…



侑「まぁ、クラスの喧し豚よりかは自分の方マシやな」

『…あの、さっきも何？豚豚って…』

侑「女はみんなうるさいねん、通るたんびにキャーキャー騒いで、しまいには部活にまで押しかけよるし」


ああ、イケメン特有の悩みみたいな感じか…

彼女とか取っかえ引っ変えしてそうなのに、
この感じ女嫌いなのかな、？


『悪いけど、私は別にあなたを見て騒がないしなんとも思わないから…』


困り感MAXで伝える。

正直どちゃクソかっこいいと思ってる！！
けど腹立つから言わない絶対。


侑「おま…それほんまか、この顔面を見ても靡かんと？」

『うん』

（嘘…）


侑「な、なんや…そない興味無いムーブされたら逆に傷つくんやけど！！」


『えぇ？？』


何だこの人！！
興味なかったらなかったでショック受けてるんけど！


侑「フッフ…自分おもろいやんか、さっきは悪かったなあ、あなたちゃん。俺は宮侑言うねん、仲良くしような？｣


『よ、よろしくね侑くん』


なんだこの変わりようは…


先生「あなたの名字さんが侑と仲良くやれそうで安心したわあ！早速打ち解けられたんやなあ」

侑「先生いい仕事しはった！ないす！」


先生、私は全然不安ですが！！

隣でニヤニヤしてる侑くんに怯える転校初日の朝…





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昼休み。



侑「宮城って何の飯が美味いん？？マグロ釣れる？」


やっと昼休み…
けど、このやかましい侑くんのお陰でまだ友達ができていない！！

ずっと質問だの自分のことだの喋りかけられている。


お昼どーしよっかなー…